ねむ♫/ 12月 15, 2013/ 店主② 視点/ 0 comments

足裏に触れると、
ひんやりしている。

奥まで冷え切ったように、
シンとしている。
まるで雪の降る日の、
染み透るような静けさのようだ。

しばらくすると、奥の方に
小さな明かりが灯ったかのように、
微かな温かさが現れた。

ゆっくりゆっくり、
小さな明かりが近づいてくる。
だんだん温かさがはっきりして来て
私の手と触れ合った。と、

「エネルギーが流れてきた~[#IMAGE|S12#]」
と、Kさんの声。
「ね、私も今ちょうど、生体反応を感じたよ(笑)」

身体にも、受け入れる準備を整える必要がある。
こちらが一方的に与えよう、働きかけようとしても、
相手の身体の準備が整っていなければ、
働き掛けは生じない。
それを、改めて感じさせてくれた貴重な体験。

自然界には
一方的な働き掛けは存在しないのだろうと、
これは直観で思う。

例えば、稲光。
天空から降りてくる稲光は、
大地から迎えに行く光の存在があって、
落ちるべき場所に落ちていく。

生殖活動もそう。
健康な女性性器は、
男性生殖器を自ら迎えに行く動きを
示すのだと言う。

そう言えば、馬の仕事をしている時にも、
同じことを感じたことがあった。

馬の調教は、
「教える」という文字を使っているけれど、
実は教える事なんてできない。

馬が乗り手に耳を傾けて、
「なぁに?何て言おうとしてるの?
僕に何をしてほしいの?」と

そういう意識を持ってくれて初めて、
こちらの伝えたい事、
学んで欲しい事を伝える事が出来る。

こちらから教えるのではなく、
相手が学びたいと思う意識を作ることが調教。
それが、その時に学んだ大きな気づきだった。

施術でもまた、同じだと感じる。

施術によって身体に生じる変化は、
実は身体が施術に来る前に
すでに準備をしているから起きる。

症状は、
「これはもう手放したい。何とかして。」
というサイン。

今までは、身体の全体性を保つのに
どうしても必要だった緊張。
でも、もう今はいらない。
これがあると、今は
かえってバランスが崩れる。
だから、何とかして欲しい、
気付いて欲しい。

身体が手放す決意をしたからこそ、
意識はそれに反応して
何とかしてくれそうな方法や施術者を探す。

ここのやり取りには、
私達の顕在意識は介在していない。
だから、症状が起きている本当の理由や
自分の内側で何が起きているかは、
本人には分かっていないことが多い。

蛇足ながら言うなら、
これは身体の慈愛なのだろうと思う。
もし、全てのことを私達が知覚したなら、
きっと楽な日常生活は送れないだろうから。

そうやって、クライアントさん達は
無意識や身体に突き動かされて、
ここを探し出して訪れてくれる。
だから、施術では
身体の意志を尊重することを
一番大切にする。

無理やりに「良くしよう」とせず、
身体がどう変化したいのか、
どんな順番なら楽に
今の状況を手放せるのか、
それを丁寧に身体から聴き取っていく。
施術者は、身体の鏡になる。

無理やりに力づくでやろうとすると、
身体は抵抗を示す。
だって、自分で
心の準備をしてきている訳で。

勉強しようと思っていたのに
「宿題やったの!?」なんて言われると、
あぁ~もうヤメタ!![#IMAGE|S21#]
って思うのと一緒。

身体が自分で手放そうって決めて
ここを訪れてくれたことに感謝をしながら、
その動機を上手く後押しして行く。
他者である施術者にできるのは、
それだけ。

そして、必要な後押しが出来たならば、
その時にこそ準備の範囲を超えて
身体は大きく変容するのだと、
そう思う。

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