死の淵に立つ馬③ ~岳の生還

…前回からの続き

岳に会いに来ていた人たちが、
首元に集まって岳に触れる。
寂しい思いをさせずに、
苦しませずに逝かせてあげたい。

荒い呼吸の口元に、
精油を塗った手のひらを差し出す。
少しでも、痛みの意識が緩和できれば。

獣医が、そろそろかなと
ゆっくりした足取りで車へ向かう。

生殺与奪の権利は、
いつだって行使するときには
迷いが生じるものなのだろう。

本当に、あそこで逝かせて
良かったのだろうかと。

その判断に
唯一人で責任を負う存在だから、
あの背中は寡黙なのだろうか。

腹を押す手は緩まない。
岳は白目を剥いたまま、次第に
全ての動きが収束していく。

しばらくの空白。
首元のまわりにいた者は、覚悟を決めた。
腹を押す場長たちは、手を止めない。

…獣医はまだだろうか?
…と、

ガバッ!!

岳が急に意識を取り戻した。
それと同時に、
凄い勢いで起き上がった。

と言っても、後足が弱まり、
体重を支えられない。

頭を高く上げて
よろけながら踏んばる岳を、
場長が叱咤する。
立ち上がる気持ちが途切れないように。
 

木曽馬は、体重が300キロ以上ある。
横に倒れたままでは
自重で肺がダメになるらしい。

4時間が限度。それ以上は
肺に水が溜まって来る。
そう、獣医が教えてくれる。

末梢循環も低下しやすい。
寝たままだと、
褥瘡も起きやすいと言う。

同じ重力下でも、
人間と馬の受けている引力の強さは
違うのかも知れない。ふと思う。

人間は立位だから、
重力の掛かる水平面の面積が狭い。
馬は、広い背中で重力を受け止める。

馬は、大地と共にあり、
大地の力の中で生きる生命なのだと
改めて思う。 

 

かろうじて起き上った岳は、
四肢すべてがちゃんと地面についた途端、
急に足早に歩き出した。

しっかりした足取り。
今まで、じっとしていたのが
まるで冗談のよう。

腹痛に波があるのは、
誰しも経験のあることだろう。
岳は白目を剥き
気絶をするほどの激痛の波に襲われ、
そこから戻ってきた。

まわりの人間は、
この時、覚悟を決めた。
もう逝くのだろう、と。

墓穴を掘る者、
阿弥陀経を唱える者。
送る準備が整いつつあった。

それを振り切って起き上った岳は、
意外なほどにピンピンして見えた。

私たちは、 しばし呆気に取られた。

死の淵から、岳が戻った。
みんなの緊張の糸が切れた。
空気が変わりつつある。

「もうダメだと思った!
すっかり覚悟を決めたのに~」

笑いながら言うと、
一気に場に笑いが弾けた。

人間が諦めの気持ちのままでは、
踏んばる岳の足を引っ張るだけだ。
それは、避けたい。

「きっと、あっち(彼岸)にいる福ちゃんに
蹴り返されたんだよ!」
応える声があった。

みんな、楽な気持ちで
岳を見守る姿勢へと切り替わった。

死を迎えようとする深刻でかび臭い場が、
明るく風通しの良い空気へと一変した。

岳の疝痛の原因は
いまだに腹の中に納まっている。
でもこれで 、流れの先は
変わったのかも知れない。

…続く

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死の淵に立つ馬② ~それぞれの立場で出来る事。

~前回のあらすじ~

2日間の疝痛の果てに、
腸の動きが止まった木曽馬の岳風。
見守る人間たちの、
それぞれの立場での努力が始まった。

自分の手だけでは、
弱った馬の肉体に変化を促すには
心もとなく感じた。

獣医に断わって、
精油や音叉も使いながら
腹部を刺激してみる。

動物は、音叉には敏感だという。
腹に刺激が入って腸が動くことで
痛みが生じるのだろうか。
後ずさりをする。

出来るだけ痛みが生じないよう、
身体にどんな変化が起きているかは
つぶさに把握しておきたい。

やはり自分の手で、
細胞と岳の息遣いを感じながら
手当をしよう。
 

人間と同じ構造なら、
横隔膜から伸びた内側脚が
腰椎に付着しているはず。

横隔膜の端と端を押さえるように、
腰仙関節とみぞおちにアプローチする。

2か所に精油を塗布し、同時に触れる。
精油が、エネルギーの伝導を
助けてくれるだろう。

横隔膜の広がりを意識で捉えながら、
反応が起こるのをじっと待つ。

横隔膜全体が、
意識に入ってくるようになった。
これは、ひとまず横隔膜全体に
エネルギーが通ったという目安。

獣医が、心拍と
腸の動きを聴きに来る。

今まで動いていなかったところが
動いてきているかも知れない、と。

ただ、40メートルの腸。
外側で聴診出来る範囲は動いても、
その奥がどうなっているかは分からない。

肌寒い早春の夜、
「冷たい」と言いつつ
片腕を水で浸した獣医は、

おもむろに直腸検査を始めた。
肩まで、肛門の中へと消えていく。
ちなみに、獣医は女医さんだ。

生き物を扱う人の潔さは、独特だ。
それは、 生き死にと
当たり前の様に背中合わせでいる事から来る、
厳しさと覚悟と、そして
その底に大きな優しさがあるからなのだろう。

肩まで入るほど
奥深くに腕を挿し込むと、

「ガチガチだと思ってたけど、少し凹むな」

思っていたよりボロの固さは
柔らかかったようだ。
少し、望みが強くなる。

直腸検査からしばらく経って、
痛さをおくびにも出さず
静かに我慢し続けていた岳が

腰から崩れるように
ゆっくりと倒れた。

張りすぎた腹が邪魔をして、
上側の足は浮いたまま。
目が力なく閉じ始める。

眠ってはマズいと
自分で分かっているかのように、
必死に瞼をしばたたいて
目を開けようとしている。

やがて痙攣のような動きが起き、
目がグルグルと彷徨う。

これはマズいな。
白目を剥き始めた…。

足を大きくバタバタ動かしている。
苦しい腹を蹴ろうとしている様だ。

それを察した場長とスタッフが、
腹を強くたたき始めた。

人間が相手なら、
苦しんでいる所を強く叩いたり
押したりするのは、
あり得ない。

心臓マッサージだって、
相手の意識がない状態で行う。

可哀想という言葉は
誰からも出なかった。重要なのは、
タイミングを外さぬこと。

今この瞬間にやるべきことを、
やれることをやるだけ。

馬がしようとしている事の
意を汲んで、 それを実行に繋げる
反射神経があるかどうか。

行動の表面がどんな形かに囚われず、
その意図が馬の意思を支えるものなら、
迷っているヒマはない。

場長は、空を蹴る岳の脚を見て
何が必要かを瞬間的に嗅ぎ分け、
行動した様に見えた。

…続く

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死の淵に立つ馬① ~馬への筋膜的アプローチ

「岳がひどい疝痛で
もうダメそうなんだ。
腸の動きも止まっていて。」

岳は、30歳になる高齢馬。
人間でいうと、90を超えているだろうか。

正式には岳風(たけかぜ)という。

風の強い日には、馬は走る。
その性質と、岳の持つ武骨さとを
よく表した名前だと思う。

2日前くらいからボロ(糞)がろくに出ず、
お腹がガスでパンパンに
張ってしまっているらしい。
腸の動きが止まり、
ひどく苦しい状態にあるという。

痛みどめが切れる5~6時間後に、
あまりに苦しむようなら
薬殺せざるを得ないかも知れない、と。

連絡をくれたのは、
岳が身を寄せる牧場の場長。
私が馬の牧場で働いていた時の
先輩でもある。

早く帰って
家で仕事をするつもりだったこの日、
急遽、岳と先輩のいる
東松山へと足を向けた。

岳は何度も死地を脱している
百戦錬磨の馬。

岐阜・長野地方を中心に
生育されて来た木曽馬の岳は、
狡知に長けて我慢強く、弱みは見せない。
野武士を思わせる粘り強さがある。

岳がそう簡単に死ぬわけはない。
私に出来ることは多くはないかも知れない。
でも、やれるだけの事はやって来よう。

筋膜の施術を始めて間もない頃、
まだ牧場で働きながら
整体の学校に通っていたので、
馬にも施術の練習台になってもらっていた。

まだまだ自信を持てずにいた私にとって、
嫌なことは嫌だと素直に態度で表し、
それでいて腹を立てることのない
馬の存在は有り難かった。

人間よりも感覚が鋭く、
変化も分かりやすかった。
施術をする内にびっこが緩和したり、
去勢してショゲていた馬が
雌馬のお尻を追いかけまわすようになったり。

肉体の元気さは、心も元気にする。
心と行動の直結してる馬だからこそ、
そんな当たり前の事を
改めて現象として観察出来た。
教えてもらえることはいっぱいあった。

岳は、そんな馬達の精神的な要の存在。
馬のくせに、カリスマ性を感じさせられる
大きな器でもある。
岳への手助けは、馬全体への恩返しになる。

自分の手と、精油と、音叉と。
身体を助ける力になりそうなものを集める。
これが今の私に出来る、精一杯の武装だ。

牧場に到着すると、
闇に包まれた馬場の入り口近くに
岳が佇んでいた。

神妙な面持ちで、覇気がない。
こんなに意気消沈している姿は
初めてみる。
思っていたよりも、
事態は深刻なようだ。
 

前日から、牧場のスタッフと獣医とが、
付きっきりで様子を見ているらしい。
岳だけじゃない、人間も
相当すり切れて来ている様だ。

岳のお腹は、本当にパンパンだった。
妊娠していると、馬は横に腹が張り出す。
岳も、妊娠中と見まがうようだ。
腹部だけ横幅が1.5倍になっている。

触ると、ビクともしないくらい
ガチガチに固い。

獣医によれば、
左の結腸曲の辺りに
ボロがかたまって詰まっていて、
更にその前方には
どれだけ詰まっているか分からない。

仮にボロ自体の量はそれ程ではなくとも、
ガスが溜まって腹は
膨らんでいく一方の様だ。

馬は、腸の中にものすごい種類と
量のバクテリアがおり、
馬自身の消化酵素で分解できない繊維質は
こうした微生物によって分解・消化される。
その過程で、ガスは発生する。

馬の腸は長い。
40メートルある。
それが狭い腹腔の中に
グルグルと収まっている。

どこかで管が詰まってパンパンになると、
その膨らみに押されて
折り重なっている腸管がつぶされ、
通りが悪くなる可能性も考えられる。

そうなると、原因が二重三重に重なって、
回復はとても難しいだろう。

お腹まわりは、左右側面も下面も、
どこもかしこも張りが強く、
全く皮膚に遊びがない。

これでは、筋肉・筋膜などの結合組織と
骨格とのズレを戻していく
筋膜のアプローチは難しい。
限界まで張りつめた組織を
無理に動かすのは、効率的ではないし、
大した変化は期待できない。

(※筋膜による整体は症状への治療を目的とするものではなく、
全身の構造的な整合性を回復することが目的の施術です。
症状の改善は、構造の変化・統合に付随して自ずと生じるものです。)


さて…。どうしたら腸が動くか。
少しでも可能性のある所はどこだろう。

最近の臨床の中で、
いくつかあった事例を思い出す。

横隔膜の緊張が抜けて
動きの柔軟性を回復すると、
腸の動きも付随して良くなることがあった。
腹圧が腸に掛かりやすくなって、
排便を助けるのではないだろうか。

横隔膜、
試してみる価値はあるかも知れない。

岳の胸の辺りに触れてみる。
腹腔の内圧に押されて、
胸の辺りは前にせり出ているようだ。
横隔膜も固く縮んで感じられる。

胸骨と腹部の境目、
人間のみぞおちに当たる部分に
手を当てる。

反応は起きている。
胸の辺りに余っていた皮膚が伸び始め、
張っていた腹部の方へと移っていく。
腹の表層に、ほんのわずかだが
余裕が出てきた気がする。

岳が大好きだと言う近所の女性が、
ずっと頭の近くに寄り添って
優しくなだめている。

獣医が来て、
腸の動きを聴診し始めた。

…前の方で、腸が動き出してるな。
触ってもらってるお陰かも知れない。

でも、後ろの方は固まったままだな。
少し動いても焼け石に水だなぁ。
なぁ岳よ、スポンと抜けてくれないかな〜。

長い時間の看病は、
体力も気力も奪う。
昨日から睡眠もろくに取らず、
ずっと張り詰めたままなのが伝わる。

少しであっても、
変化が起きていることは分かった。
のれんに腕押しだろうが
焼け石に水だろうが、
出来ることはとにかくやってみよう。

岳はまだ諦めていない。
人間がそう簡単に
諦めるわけには行かない。

…続く

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コゲラの、仕事の流儀。

コンコンコンコン…

朝の公園。
太陽に向かって大きく伸びをしていると、
小気味の良い音が聞こえてきました。
ごく近くの様です。

この忙しいリズムは、
キツツキかな?[#IMAGE|S43#]

園内にある桜の木の一本に、
小さなキツツキ、コゲラがとまっていました。
photo by Alpsdake “Dendrocopos kizuki on tree”
クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植ライセンス

とまって?
いや、止まってないなぁ[#IMAGE|S26#]
一時も休むことなく、コンコンと
くちばしで木の幹を突いています。

つつくって言うよりも、
これはもう立派に大工仕事。

雀よりほんの少し大きいくらいの身体。
その頭が忙しく動くたびに、
木くずが後ろにぱ~っと飛び散ります。

おや?[#IMAGE|S23#]
動きが止まった。
私の視線に気づいたのかな?

目をそらすと、またコンコン。
たまにポジションを変えながら、
桜の木から木喰い虫が飛び出てこないか、
見回りをしている様子です。

ふふ、面白い~ [#IMAGE|S37#]

懸命に働いている姿を写真に収めたくて
カメラを取りに帰りました。

戻ってくると、 コゲラの姿はありません。
でも、 幹にはコゲラが残していった
見事な仕事のアトが。

縦に3つも4つも、
きれいに同じ大きさの穴。
これね、コゲラの頭の大きさの様です^^

ちょうど自分の頭が入るだけの広さで、
それを奥へと掘るのですね。

桜の木に視線を移すと、
亀裂が入っています。
その亀裂に沿って、穴は並んでいます。

はぁ~、自然って見事な…[#IMAGE|S12#]

コゲラの仕事は、 
木の中にいる虫を食べる為のもの。

その為に、必要なことは繰り返し繰り返し 
飽きずにやり続けます。
同じ穴を幾つも幾つも。

でもね、 無駄なことは決してしないんです。
亀裂の入ってる木の方が、 虫だって入りやすい。
虫の入りそうな所から、探します。

自分の身体が入る穴があれば
十分に奥まで木を掘れるから、
頭の大きさ以上は広げない。

自然の知恵と言うか。
でもこれは、自然と共に生きている
って言うんじゃなくて、

コゲラが自然の性質そのものを
生きているって事なんだなと、
そんな風に思うんです[#IMAGE|S43#]

必要性と行動が、直結している。
その必要性も、

自分の目的に対する必要性と、
自然の法則からくる必然性との
両方に合致している。

だから、行動に迷いがなくて、
外から見てても
何をしたいのか一目瞭然。

同じ事を愚直なばかりに続けるその姿を
ずっと見ていても飽きないのは、
そこに一切の悲哀
(人間的に言うなら、ストレスとか倦怠とか^^;)
がないばかりか、
コゲラの本質的な愛らしさが見えるから。

もし私たち人間を
コゲラの目から見た時には、
何をしたくているのか、
果たして分かってもらえるのかなぁ。

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遅まきながら・・・の伊勢詣り報告^^

昨年末に急にお伊勢詣りを思い立ち、年が明けた2月下旬に行ってきました。早々に報告ブログを書きたかったのですが、思いもかけない震災の発生と、その後の世の中(自分も含めて)の混乱があったせいか、なかなか腰を据えて文章を書くことが出来ないでいました。
そうこうする内に、5月ももう終わりに近づいてしまいました。5月は一度もブログを書いていなかった~!!自分の記憶の中では、8日辺りに書いたことになってたんだけどなぁ…。人の記憶というのは、かくも都合の良いものですよねぇ。

お伊勢さん行きには、印象深いことが幾つかありました。そのお話の一つ。出発の前日に、 neMu no ki のご近所にある月船さんに伺いました。ご亭主と話をしていたら、なんとお伊勢さんから戻ってきたばかり、とのこと。なんという奇遇!こういうのをタイミングとかシンクロと言うのですよね^^

宿泊先が決まっていないなら神宮会館が近くて良いよ~、とか、鈴鹿の椿大神社が素晴らしいから寄って行くと良いよ~、とか。ほやほやのナマの情報は、本当にありがたかったです。こんな巡り合わせがあると、俄然、旅への期待も増すというもの。決定的だったのは、「神宮では正式参拝するの~?」の一言。
ほよ?普通に参拝する以外の方法が何かあるんですか?何せその道は全く不勉強で、初耳です・・・。拝所の幕の内側に入れる?ほお~! でもスーツじゃないと入れてもらえない?なかなか格式の高い感じで、興味をそそられますねぇぇ。

というわけで、正装じゃないと参加出来ないという御垣内(みかきうち)参拝が、出発前夜に急遽決定。とりあえずお伊勢さん一連のお宮さんに行ければ良いや!・・・と思っていた旅の主目的にすり替わりました。今思えば、このおかげで旅にちゃんと魂が入った感じだったかも知れません。
 伊勢内宮正殿への階段。早朝、おじさんが階段を丁寧に掃いていました。
*御垣内参拝の解説
平成25年に、神宮各社は遷宮を迎えます。要するに、新しくお社を普請するわけですが、そのための造営費用の寄付を一般の方からも募っています。その賛助をさせて頂くと、神宮側から私たちへのお礼という形で、幕の内側へ入っての参拝を許されます。
本来は国会議員や神宮崇敬会の会員など、資格のある方々にしか許されないということです。私たち一般人にとっては、平成25年までの間の、限られた貴重な機会だということですよね。う~む、非常にラッキーだった・・・
幕の内側と言えばご神域。そこに足を直接踏み入れるわけですから、こちらにもそれ相応の姿勢が求められます。当然。
 
男性はスーツに革靴と、正装は定番があって決めやすいですが、女性の格好は悩むところのようです。スーツを持っていない方は、白の比較的カチッとしたブラウスに、灰色・紺・黒のブレザー的なものを着用するのが無難かも知れません。また、御垣内は大きな玉ジャリが敷き詰めてあるので、ヒールのある靴は非常に歩きにくいです。というか、危険です。ヒールはあっても3センチくらいか、出来たらペタンコのパンプスが良いかも知れませんヨ。
 今月のneMu の花 : 緑の傘のような形の花は、チゴ(稚児)ユリ。白いのは芝桜。どちらも、春のお花に分類されます。少し恥ずかしげで、優しい顔をしてるでしょう?^^

不安の解消法・・・原発事故に寄せて。

まだまだ震災からの復興も立ち行かず、関東も原発の不安で緊張感のある日々を送っている状況が続いています。様々な立場や利害の機関や個人から情報があがってきているので、どれを信頼すればよいのか迷いますね。

ここのところ、ナゼか夜中に原発の勉強(節電しなきゃと思いつつ・・・。ネットサーフィンしているだけですけど^^;)をしてしまい、睡眠不足が続いています。・・・ちょっと目の下にクマが出てきました。
連日の厳しい内容の報道。長期化してきているので、思わず見ぬ振りをしてしまいたくなります。でも、ここは踏ん張って、ちゃんと現実を把握する必要があると思います。現実を見て、なおかつ自分で自分を不安に陥れず、冷静に考える必要があると思うのです。
今の状況の中で、自分や家族に出来る対処は何か。万が一の場合には、逃げるのか留まるのか。逃げるとしたら何処を目標に移動するのか。・・・そして、こうしたことを考える前に、まず自分は何を最も大切に思って生きているのか、どんな存在として生きて行きたいのか、それをしっかりと見つめ直すと良いと思うのです。そうすれば、すべての意思決定はその大切なものを基準として、落ち着いて出来ると思います。

それでも不安で、心臓の鼓動が自分で聞こえそう・・・。血管の拍動が強くて、また余震が来たかと思ってしまう・・・。そんな方には、簡単な呼吸法をご紹介しますね!
肩幅に足を開き、ヒザと股関節を曲げます。ちょうど馬に乗っているような姿勢です。両手は木を抱えるように丸く構えます。木は直径50センチくらい。
この状態で、足の裏からゆっくりと息を吸い上げるイメージで呼吸をします。最初は足首までしか上がって来ないかも知れません。
焦らずに何度か繰り返していくと、足の裏からのぼってきた呼吸=大地のエネルギーが、ヒザや股関節、お腹にまで上ってくるようになります。両手を下から上に、エネルギーの流れを誘導するように一緒に動かすと、感覚をつかみ易くなります。
ムリをする必要はありません。太ももの筋肉がちょっとふるふるしてきた・・・という程度で止め、ゆっくりと息を吸いながら立ち上がります。最後に目を閉じて、下腹部に重ねた両手を当てて、ゆっくり深呼吸を一回します。下腹部に手のあたたかさが残ります。
回数を重ねて練習すると、大地にしっかりと根を張っているような体感覚が生まれます。私たちは大地によって生かされている存在。大地が鳴動しているこんな時だからこそ、自然と仲良くなるつもりで試してみてくださいね^^
  傘のような形の緑の花は、バイモ。その右側の白い房になっている花は馬酔木(あせび)。白い花はマーガレット、綺麗な紫は、一度死にかけて蘇り、見事に花開いたビオラ。黄色い花は・・・不明です^^; 

防災用品にクレラップを。

先日、施術中にクライアントさんとクレラップの話になりました。ちょっと皆さんの役にも立つかもしれないので、ご紹介しますね^^
節約生活のもとで、節水や節電のアイデアが色々と出て来ているようです。節水の対策で面白かったのが、ラップをお皿に貼り付けて使う、というものです。
クレラップは、実は利用範囲が広い優れモノです。例えば停電で寒い場合、十分に暖を取るための準備がない時なども、クレラップを身体に巻くとかなり保温効果を発揮してくれると思います。
イイジマは若かりし頃、太ももの太さを気にしていました。そこで大腿部にラップを巻き、その状態で運動をして痩せよう・・・というちょっと恥ずかしい試みをしたことがあります^^; (クライアントさんとは、この話で盛り上がりました。この試みが自分だけでなくて、ちょっと救われた気持ちがしたのでした。) 軽くサウナスーツを着るのと同じくらい、汗をかいたのを記憶しています。
寒さ対策なら、手首や肘、足首や膝などの関節や、足指などの身体の末端に近い辺りをラップで直に包むのがポイントです。手や足が冷えると冷えた血液が全身を巡るため、身体全体が冷えやすくなるのですね。
それから、ラップは傷の手当にも有効です。避難する際に、慌ててケガをしたり、足場の悪さで思いがけず負傷することも大いに考えられます。そんな場合、水で傷口を洗ってからラップで密封します。
従来、傷は乾かして治す、というのが定説でした。最近では、傷から出ている漿液には免疫に関わる成分が多く含まれていることが分かり、かえって湿潤を保ってそうした免疫細胞たちを活動できる状態を維持した方が治癒が早いことが分かってきました。(詳しくは、夏井睦 『傷はぜったい消毒するな』 をどうぞ。なかなか面白い本なので、オススメです。)
湿潤な状態だと雑菌も繁殖しやすいのですが、ラップのように密着する材質だと雑菌の進入を防いでくれるのです。テープがなくても、くっついて封が出来るのも助かります。
防災用品の中に、小さめのクレラップを一つ。イイジマも入れています
 緑の大きなつぼみは、バイモ。珍しい茶花です。紫はムスカリ。白いのはヘリクリサム(または、花かんざしとも。)

明けましておめでとう御座います!

  2011年の年明け。まずは、住まいの最寄り駅近くにある産土さまに初詣。
今までは元朝詣りをすることが多かったのですが、今年は朝早く起きる生活に切り替えるのが目標。一年の計は元旦にあり、と言われていますから、朝早い初詣にして初日の出を拝むことにしました。
で、上の写真が神社から撮った初日の出。すごいパワーでしょ?光が溢れ出ていますよね!でもね、実はもっとすごい写真があるのですよ~。
下の写真をご覧あれ
 

他には雲ひとつない澄んだ空の中、右肩上がりの飛行機雲に、十字の陽光。
スゴイ!吉兆だ~  帰りは思わずスキップスキップ  ・・・つい一月程前に、30代後半をむかえたワタシなのデスガ。浮かれて、神社に納めるはずの神札やお守りも持って帰って来ちゃいましたし 今年は詰めの甘さに注意しろと、年明け早々カミサマに言われているような気がしますデス、はい。
そんなこんなですが、みなさま、今年もどうぞよろしくお願い致します!!

呼吸=霊の活動

 
ジョギングやウォーキング中は、呼吸が深くなる。
その呼吸に合わせて、視界に景色が引き込まれてくる。鮮明な空気感や色合いを伴った、実存性が高い視野と言ったら良いだろうか。
初冬の黄色みの強い、枯葉の匂いを感じさせる陽の光や、冷たい鮮烈な空気を想起させる空の澄んだ青。五感全てに直接的に響くようにして、目に飛び込んでくる。世界は美しいなぁ・・・としみじみ思わされる。

自転車だと、同じ景色でもさらっと見流していたんだとも気付く。
自転車に乗っているときは先を急ぎがちで(通勤時が多いし・・・)、呼吸よりもペダルを漕ぐことに意識が行きがちだ。一方、ジョギングやウォーキングでは足がリズミカルに動くため、それに合わせて自然と呼吸が安定するのだろう。
呼吸が安定すると、脳波が安定する。ヨーガなどでも、瞑想に先立って呼吸を行うのはこうした呼吸の効用について知悉しているためだ。
 
「呼吸は霊の活動そのもの」と言ったのが、誰だかは忘れてしまった。でも現実に、呼吸が景色を自分の内に引き込んで来るのが分かった。自分の体験する事柄を、強い実感を伴う豊かなものとして味わえるのは、呼吸=霊の働きのゆえなのだろう。そんなことを、ふと思った。

映画「アバター」に見るエネルギーの描き方

chiezouは、水曜日はオフの日です。

今週の水曜日は、久しぶりに映画を観に行きました。

金スマでゴローちゃんが「アバター」をお薦めしていたので、ついついそれに乗っかっちゃいました[E:bleah]

で、その「アバター」。3Dの技術は評判に違わず、すごかった![E:happy02]

映像に奥行きがあると、自分が実際に画面の中の世界を共有している感覚が強烈に強くなるんですね。2次元の平面では、視覚から情報を受け取るだけの感じですが、3次元になるとそこに体感覚も加わるようです。登場人物の浮遊感やドキドキ感といったものを、より生に近い感じで味わっている様に思いました。

ことほど左様に素晴らしい映像でしたが、それにも増して感銘を受けたのは、何よりもエネルギーの描き方が素晴らしかった点です!青い原住民=ナヴァ族は太古からの神であり、自然の力であり、また祖先の声でもあるエネルギーの源泉と直接接触する方法を代々受け継いで来ているのですが、そんな彼らの体表にはエネルギーラインが走っているんですね。もし経絡が可視化できたら、あんな感じなのかも知れないなぁと思います。

アバターの描き出している世界というのは、ヒーラー、セラピストなどの施術者が触れている世界に通じるものがあると思いました。施術に際しては、何(組織・細胞)にどういう風に触れてどんな変化が起きているのかについて、施術者が明確かつ詳細にイメージ化出来れば出来るほど、被施術者の身体に起きる変化の速度や確実性も高まる様に思います。

chiezouも筋膜を媒体にして施術をしていますが、筋膜を通っていくエネルギーのイメージというのが、この映画を通じて視覚的にも感覚的にもよりはっきりと掴めた様に思いました[E:shine][E:shine][E:catface]