こどもの心

先日もお話した、
「やぼろじ」さんの
ガーデンパーティでの出来事。

 

住宅街と言うことで、
近隣の方々にご迷惑をお掛けしないように
とボランティアが集められて、
交通整理とお客様のご案内の
お手伝いをしました。

 

やぼろじから少し離れた
別会場の「はたけんぼ」で
お客様のお出迎えをしていた時のこと。

 

男の子が会場から出てきて、
別の畑へ入ろうとしています。
よその方の畑にそそうがあっては大変。
声を掛けました。

 

「畑には入らないでね~」
・・・動く気配なし。
入るのは止めてるけど、戻っても来ない。
どうしたのかな?

 

近づいて行って、声を掛けてみました。
「お母さんは一緒に来てるの?」
「うん、中にいる。」
お。しゃべった[#IMAGE|S43#]「ひつじがいるよ。見てきた?」
「全部見てきた。」

 

はは~ん[#IMAGE|S39#]もう少ししたら餅つきが始まるし、
丸焼きにした豚も取り出されるんで、
親御さんはそれを待ってるのかな。
あるいは、他の人と
おしゃべりに夢中になってるのかな。

 

背中をみせたままだけど、
でもちゃんと答えてくれる。

「飽きちゃったの?」
「うん、あきた。」
「どんなことが好き?」
・・・しばし考えている様子。
「・・・人・・・」
ゴニョゴニョと口ごもりながら言ったんで
その単語しか聞き取れなかったけど、
本当はみんなと一緒にいたいみたい。
そうかぁ。

三角座りで丸まった背中が、
こわばって見える。
手袋をはずして、何となく
さすってみた。

ちょっとさすってみたけど、
何だかまだ足りないみたいだなぁ。

 

今度は手袋をしたままだけど、
背中に手を当ててみた。
ちょうど、心臓の真裏。
ハートチャクラ。

 

嫌がることなく、しばらく
じっとしていたと思ったら、
ふっと背中の力が抜けた。

 

あぁ、やっぱり。
一度気持ちを損ねると、
身体だって頑なになっちゃうんだよね。
身体が固くなっちゃうと、
気持ちも自力では
元に戻れなくなっちゃう。

 

でね、
背中の力が抜けた途端に
ぱっと立ち上がって
会場に駆けて行ったの。

 

元気が出ると、
ちゃんと自分で動き出すんだ~[#IMAGE|S43#]って思ったら、
あらら?すぐに戻って来たゾ[#IMAGE|S26#]

見ていると、
また元の位置に座って、
こっちを見ながら
自分の横の地面をぽんぽん叩いてる。
ふふふ、来て欲しいのか~。

 

行きかけたら、
折からの風で
会場から紙皿が飛んできた。
拾い終わって戻ってみると、
ちょうど彼の友達がやって来た。

あぁ、楽しそうな顔をしている。
良かった、
もう一人じゃないよね[#IMAGE|S12#]

「はたけんぼ」の任務が終わって
移動中、今度は、
もう畑に入っちゃってる
別の子供を発見。
親御さんも一緒だけど、
気にしてない。
困ったな~。

普通なら、
別に少しくらい入ったって
そんなに問題になりはしない。

でも、大勢の人間が出入りする
ガーデンパーティ。
地域の人の中には、

日常の静けさを壊されることで
気を尖らせる人だっている。
通常以上に、
開催者側は気を付ける必要がある。

「ねぇねぇ、ぼく~」
手招きしながら呼んでみた。
何て言おうか、
どんな言葉なら分かってもらえるかな、
と考えていると、

畑から出ようと
石垣に手を掛けながら、

「もしかして、本当は
はいっちゃいけなかったのかな~。」と。

そうなの!
ちゃんと分かってたんだ~[#IMAGE|S43#]「ありがとう~」
と思わず言ったら、

石垣をよじ登りながら、
「ありがとうございました!」

とはっきりとした声で
返事を返して来た。

わ〜ビックリ!
お礼を言ってくれたの?[#IMAGE|S5#]

この「ありがとうございました」、
たぶんだけど。

イケナイことしたら叱られるのに、
叱られなかった。
自分がイケナイことしてるって
分かってるのを、分かっててくれた。
だから、「ありがとう」
だったのかなぁって。

曲がり角まで歩いて
振り向いたら、
目が合った。

手を振ると、目を伏せる。

坂を登って、
畑が見えなくなる手前で
もう一度振り向いた。
また、目が合った。

もう一度、笑顔で手を振った。
今度は、目を伏せない。
どうやら見送ってくれてるみたい。

こどもの心って
繊細で傷つきやすくて、
だからこそ、柔らかくて
素直なんだなぁって、

改めて。

そんなことを感じられたのが、
じんわり嬉しかったのでした[#IMAGE|S12#]

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