がんは、細胞の方向転換・・・?

施術をしていると、身体の仕組みについて思いがけない理解が頭に浮かぶことがあります。 
その気付き (というか、思い付き?) はなかなか面白い内容のことが多いので、出来るだけ皆さんに紹介していけたらと思います。でも、あくまで私の個人的な直感なので、「こんな発想もあるのか~」と参考程度に読んでくださいね。

女性の乳房(ニュウボウと読ミマス)は、筋肉の上に脂肪層が乗っています。胸の筋肉の緊張が強い(胸の筋肉は、腕や肩を使う際に一緒に働きます。)と、どうやらその上に乗っている脂肪も固まってしまうようで、結構ニュウボウにシコリがある方、多い様に思います。
で、このシコリの出来やすい位置というのがニュウボウの外側・上方の辺りで、実は乳がんの好発部位(発症しやすい部分のこと)とも重なっています。

そこでふと思ったこと。がんって最初の起こりは実は単純で、筋肉や膜、血管なんかを含めた組織の緊張から始まるのではないか、と。
ちなみに内臓であっても、身体=外側の構造物のバランスによって押されたり歪められたりすることで緊張が生じます。例えば、虫垂炎の手術の際にお医者さんはマックバーニー点と言う所を目安にして開腹するそうですが、その部位にちゃんと虫垂が納まっていることはほとんどないそうです。
お腹の中は多くの臓器がきっちりおさまって押し合いへし合いしているワケですから、そこに外部から局部的に力が加わったりすればやはり内臓にも緊張が生じるわけです。
筋肉や膜、血管、内臓などの構造物を構成する組織の緊張が長期化すると、その近辺の血流は低下して細胞の栄養状態が悪くなります。微弱でも血流があれば、細胞は死ぬことはないのでしょう。でも、栄養(酸素も含みます。)が足りないので苦しい。細胞の苦しさが極限に至ったときに、どんな反応が起こるでしょうか?
細胞も、人と同じ生き物。施術をしていると、つくづく反応の仕方が似ているなぁと感じることがあります。
で、さっきの質問の答え。人間と同じような反応をするなら、栄養をもらえないなら力づくで奪う!という貪欲さが細胞に出てくる、私はそんなふうに思います。
細胞・組織は本来、本体である人間の生に寄与すべく活動してくれています。それによって、私たちは一人の人間としてのまとまりを維持できている訳です。その細胞たちが極限の状態に置かれたことで、一転して自分たちの生存のために本体から栄養を奪取し始める。(その証左と言うわけではありませんが、がん細胞は血管を自分の中に引き込むのだそうです。)
これは、細胞にとっては生きる方向性の転換になります。何のために生きているのか、そのベクトルが180度変わるわけです。そしてそれが、細胞のガン化の第一歩なのではないかと思うのです。
ちなみに、がんの原因と考えられている遺伝子や個性(ストレスに対するその人の受け止め方、反応の仕方)は、この脈絡にのっとって考えるなら、それ自体が原因と言うよりは細胞の方向転換のしやすさに影響を与えるのではないかと思います。
それにしてもこれって、今の政治の世界と似ているかも。
現在放映している大河ドラマを観ていると、坂本龍馬なんかは本当に国のために、国の方だけを向いて生きていた人なんだなぁと思います。それが、今の政治家は自分の立場や政党の権勢の心配ばかりをしているようで。・・・がん細胞化しちゃってる感じですよね。国がまとまらないワケだ^^;