7月も終わりに近づきました。
店主の実家の庭では花らしい花の姿はまばらになって、
緑が生い茂り始めています。
少し前の頃、と言っても1ヵ月は経つかなぁ。
アジサイがその盛りの時期を過ぎたころに、
実に美しい姿を見せてくれました。
ほら~!
繊細で絶妙なこの色合い!
ちょいとアップにすると…
はぁぁ~、見事な美しさじゃ~✨
それぞれ、青と紫一色だったアジサイが、
花の終わりの頃になるとこんな色合いに。
沢山の色彩が細かい斑のように入り混じって、
形容するのが難しい色合いです。
この変化はどうして起きるのか?
探してみたら、こんな面白い文章を発見しました。
『実は紫のアジサイを眺めていますと、1個1個の細胞ごとに色が違っていることがわかりました。
青、紫、赤と細胞はモザイク状になっています。
つまり、アジサイの色が移り変わる現象は、
株が違うからとか、花が違うからというレベルでなく、1個1個の細胞毎に色が違っています。
これはどうしてだろうか、どうやって研究したら解明できるだろうかと考えました。
アジサイは実は花でありません。見ている部分は装飾花でガク片です。
同じように細胞の切片を切りますと、2層目、表層から1層下に色のついた細胞が並んでいます。
もう一つ、1950年代からわかっていたことですが、
どんな色のアジサイにもデルフィニジン3-グルコシドという、
とても単純な構造のアントシアニンしか含まれていません。
たった1種類のアントシアニンで赤い色も青い色も紫色も出るということです 。』http://www.jspp.org/17hiroba/ippan/simin2005/01Yo_12.html
これは、日本植物生理学会(http://www.jspp.org/)の中にあった説明です。
このサイトは、一般の人からの植物に関する質問にもいろいろと答えてくれていて、
非常に参考になりますし、面白いですよ~!
それにしても、「一個一個の細胞がモザイク状に異なる色を帯びている」
と言うのには驚きました!
でも上の写真を良く見ると、なるほど、
確かに言われてみればモザイク状ですね。
花が若いうちにはすべての細胞で色彩の歩調がそろっていたのが、
曲がり角を過ぎたのをきっかけに
それぞれの細胞が自分のペースで歩き出したのか。
そういえば、どことなくルノワールの絵の印象に近い様な。
(ムーラン・ド・ラ・ギャレット/Wikimedia Commons)
人や風景の上を移ろう木漏れ日を表現して、
光が斑点のようになっています。
斑点という形態を取って
現れる「光」。
ルノワールたち印象派の影響を受けて
その後に活躍し始める新印象派では、
点描画が中心になって行きます。
アジサイの色の変化も、光との関係によって起きているのかも知れないですねぇ~