緊張と歪みは、奥に潜って蓄積する
「緊張」とは何でしょうか?
そして、なぜ、どの様に蓄積するのでしょうか?
膜や筋肉などの組織に緊張が生じると、
そこには凝縮や圧縮や短縮化、癒着や固着化が生じることで、
組織や器官の位置関係が固定化されたりズレたりします。
(詳しくは『筋膜とは』をご参照ください。)
身体の中に収まっている組織や器官の位置関係が
固定化されたりズレたりすると言うことは、
つまりは身体が内側から歪みを抱えると言うことです。
そうです。歪みは身体の外側だけでなく
内側にも同様に起きています。
neMu no ki の初期においては※、
日常の中で様々な動きや姿勢をスムーズに保って行えるよう、
身体がすでに抱えている構造的な歪みや捻れを
その都度バランスさせるべく反応を起こすことが、
身体の緊張を蓄積させていくと捉えていました。
(※2021年11月現在では、身体に現れている緊張や歪みは
過去生を主とした魂の様々な側面と繋がっていると理解しています。
詳しくはサイトのトップページをご参照ください。)
身体は自らに蓄積した緊張や歪みを細部まで把握していますが、
どう言うわけかそれを自力で解放するすべを持ちません。
一旦緊張や歪みが自らの内に生じると、身体は工夫を講じ、
全身のバランスを変化させてカバーするしかありません。
緊張や歪みをカバーすることは、
緊張や歪みがなくなることとは違います。
カバーされた緊張や歪みはどんどん身体の奥深くへ仕舞い込まれて行きます。
そして、積み重なって行くことになります。
筋膜に緊張や歪みが蓄積していく時には、
凝縮した膜が層になって折り畳まれたり、
ぎゅっと固まって解けない毛糸玉のようなしこりを形成したりします。
折り畳まれて奥の方に押し込まれた層は、
乾燥してちょうどなめし皮の様に縮んで縮んで小さくなります。
奥へ仕舞われても、緊張や歪みは決してその力を失うわけではなく、
表層を別な緊張に覆われていることで、
一時的にその影響力を弱めるだけです。
ですが、それを解く方法は身体自身がちゃんと知っており、
それに沿って施術を行うと、
層状に積み重なった緊張や歪みは一枚一枚きれいに解けていきます。