緊張の解放を妨げる、意識のはたらき 〜 11月から年末年始の営業予定

 

11月も2週目に入り、
2015年も残すところ1か月半ちょっと…。

 

ひゃお~、
一年が驚くほどあっという間に
過ぎて行きますね~!(;・∀・)

 

11月と、少し早めに12月の営業予定を
お知らせしようと思うのですが、
その前に。

 

先日クライアントさんとお話ししていて、

 

リラックスした、緊張がゆるんだ、と
なかなか感じられない人がいるのは何故か?
という話題になりました。

 

話しながら、
これはとても大切なテーマだと思ったので、
皆さんにもご紹介させて下さいね。

 

 

「ゆるんだ」と感じられないのは、なぜか?

 

施術後の、お茶の時間でのこと。
クライアントのYさんから、
こんな質問を頂きました。

 

「施術で緊張の抜けない方っているんですか?」

 

緊張が抜けるという言葉は、
広い意味では緊張が改善することを指します。

 

より厳密には、この表現の語感には、
「抜けた」と感じられるような
はっきりした体感があることが言い含められています。

 

その体感は、 クライアントさんが
ご自身の内的な世界で感じる主観的なものです。

 

つまり、彼女の質問を
詳しく言い換えると、

 

施術で身体が変化していても、
クライアントの主観的な体験として
リラックスしたと感じられない場合もあり得るか?
ということになります。

 

「緊張が抜けた、と言うか…。
そうですね、人によっては
『ゆるんだ』という感覚を感じない場合はあります。」

 

これには
施術者の力量も無関係ではありませんが(;^ω^)、
何よりもクライアントさんの意識の在り方が、
とても大きく影響します。

 

施術を受けに来る方の多くは、
痛みや緊張状態から解放されることを目的として
来院されます。

 

なので、施術に来るほとんど全ての方が、
リラックスしたい、ゆるみたいと言う意思を
まず間違いなく持っているはずです。

 

…のはずなのに、
クライアントさんのどんな意識によって、
「ゆるむ」「リラックスする」事を
体感しにくくなるのでしょうか?

 

 

「ゆるむ」感覚を拡大化する、脳の働き

 

ここからは、
私が経験的に理解していることを元に
ご説明してみたいと思います。

 

まず一つ目は、
「ゆるむ」という感覚を
すでに知っているかどうかが問題になります。

 

ゆるむ感覚を今までに味わったことがあれば、
わずかでも体内で緊張がゆるみ始めると、
意識がそれをすぐに「変化」として察知します。

 

「ゆるむ感覚」はまだ生じ始めたばかりでも、
そこに一たび意識が集中すると、
それは瞬く間に身体全体に伝わり、
全身が「リラックスしている」という実感を
得やすくなります。

 

例えば、足先が冷えている時に
冷たい足先に意識を向けてみたらどうでしょうか。
身体全体で、その冷えを感じる様になりませんか?

 

足が冷えるというのは
あまり嬉しくない例ですが、
ゆるむという体感に関しても
身体全体で感じるようになるのは同じです。

 

脳は、意識が捉えた対象を拡大化して、
全体へ伝播します。

 

捉えた対象が感覚的な情報だったなら、
それをより強く鮮明な感覚として
身体に実感させることを可能にします。

 

その為、反対に、
ゆるんだ〜!と感じた体験を
持っていない場合は、

 

脳の中で情報が繋がって
「なるほど~、この感覚がゆるむってことか!」と
実感を伴う理解が生じるまでに、
まず時間が必要となって来ます。

 

 

「緊張」を手放せない場合

 

二つ目は、意識のどこかで
緊張を手放したくない、
緊張を維持していないといけない、という
気持ちや考えがある場合です。

 

例えば、
失いたくない記憶や思い出などがあって、
今のままの自分でいなければ
それを守り続けられないと思っていたり、

 

(客観的な視野から見ると、
これは時間の止まった過去に半身を置いているので、
膠着し、緊張を抱えている状態です。)

 

担わなくてはならない役目があって、
緊張が途切れてしまったら
その役目を果たせなくなってしまう
と考えていたり。

 

これらは、いずれも自分では気づいておらず
無意識の中で、そのように
思い込んでいたりする場合もあります。

 

意識(無意識も含めて)が
緊張を残しておきたいと望んでいるなら、
身体が緩んでいくプロセスにも
なかば自動的に制限がかかります。

 

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緊張は、手放さなくてはいけないか?

 

こんな風なお話をしたところ、
質問をしてくれたYさんは、

 

自分は緊張を解いてはいけない、
緊張を解いてしまったら
自分がどうなるか分からないと思っている、
と話してくれました。

 

Yさんはとても責任感が強く、
誠実に役目を務められる方です。
ですが、小さい頃から
身体は強い方ではありませんでした。

 

その為、もしかすると、
無理は承知でも自分を多少追い込まないと、
頑張り続けることが出来ないのではないかと
感じている部分があるのかも知れません。

 

 

緊張を保持しようとするのが、
悪い訳ではありません。

 

また、
リラックスが上手な人が優れていて、
リラックスできない人は
劣っている訳でもありません。

 

これは、それぞれの人の中で
展開されて行く変化のプロセスが、
たまたま今の時点で
どんな現れ方をしているかということであって、

 

他者と比べて
優劣をつける様な性質のものではありません。

 

 

仕事や、日々の生活の中で、 どうしても
緊張を持続させていないといけない場面は
沢山あると思います。

 

そうした背景を無視して
無理にリラックスしろと言われるのでは、
リラックスすること自体が
重荷になってしまいます。

 

今は緊張が必要だと感じるのであれば、
それを手放す必要はないと思うのです。

 

ですが、自分は今は緊張を必要としているんだな、
という自覚を持てているかどうかは重要です。

 

この自覚が、
自分が本来のペースよりも少し無理をしている事や、
思っている以上に頑張っている事に気付かせてくれます。

 

自分は緊張を手放したくないんだな、
ということが自覚できたなら、
今度はその理由について自分に問いかけてみてください。

 

理由を認識することは、
自分が緊張から解放されるのを
いずれ、手助けしてくれるはずです。

 

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身体の変化は、意識の変化と同期して生じる。

 

ゆるむ事を知っている人や、
自分は変化しても良いのだと、
自分が変わる事を全面的に許容できている人は、

 

緊張が解けた感覚を感じるのが上手く、
変化も早い傾向があります。

 

今はまだすぐに手放せない
という緊張を持っている人は、
身体もそれに準じた、慎重な反応を示します。

 

緊張は、身体の歪んだバランスを支える
添え木のような役割を担っています。
(誰にでも、少なからず歪みはあります。)

 

大事な役割を持っている添え木なのですが、
まずこれが外れなければ、
身体の歪みはいつまで経っても
解消する事が出来ません。

 

緊張を手放すことは、
歪みを抱えた身体にとっては
支えを失う怖さを伴います。

 

そのため、身体は
現状のバランスに大きな変更が加わらないよう、
手放しても不安を感じずに済む程度の緊張を
身体自身が慎重に選び、

 

それを施術者が見つけられる様に
表に現します。

 

こうして、変化は身体のペースで
少しずつ段階を追って生じるため、
長いスパンでの取り組みを必要とする傾向になります。

 

ゆっくりしたそのプロセスは、
こんな風に進みます。

 

身体が変化すると、それと共に、
気持ちや意識の混乱や、それにこだわりも、
少しずつ解けて行ったりします。

 

意識が整理されると、
手放せる緊張の範囲が広がります。

 

その分少し、
身体の方の変化も加速したり
大きな範囲になったりします。
それがまた次の変化への準備になって…。

 

そんな風に、少しずつ、
でも着実に前進して行きます。

 

 

人によって必要となる変化の速度や、
変化の仕方は異なります。

 

くどいようですが、
変化が早く大きいから優れていて、
ゆっくりのんびりしているのは劣っている、
と言うようなことはありません。

 

その人にとって必要な経験が得られる様に、
私たちは、一人一人が
自分に合ったペースで歩んでいます。

 

私たちが自分の視点を
変えて見ることが出来れば、

 

大きくゆるむ体感をする人は、
もしかしたらその感覚自体が、
その人の感受性や創造性を育む上で
大切な要素を与えてくれているかも知れませんし、

 

また、ゆっくりゆっくり
一歩一歩変化を重ねて行く人は、
少しずつ変わって行く過程そのものが、
何かを乗り越えて行く力を蓄える
貴重な訓練となっていたりするのかも知れません。

 

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11月~年末年始までの営業予定

 

大変お待たせしました~!
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11月はもう半分近くまで来ちゃいましたが、
遅ればせながら営業予定をお知らせ致します~(;^ω^)

 

11月・12月

 

営業時間 : 11時~20時(施術の最終受付は17:30)

定休日 : 毎週水・日

臨時のお休み:11月23日(月・祝)、12月19日(土)

→どちらの日に関しましても、
ご希望がありましたら、
代替日として水・日での施術をお受け致します。
遠慮なくご相談ください(^^♪

 

年末年始

 

年末:29日(火)まで営業致します
年始:5日(火)より営業開始致します

通常は水・日が定休日ですが、
年始は5日(火)、6日(水)が営業日
7日(木)をお休みとさせて頂きます。
1月8日(金)以降は、通常通りとなります。