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ボルネオ報告④(全4編): 植物の生きる知恵

 

ボルネオの体験記も、

今回の報告④で最後になります!

研修から3か月以上経て、

やっと全ての報告が完了になります!(*^^)v

 

ボルネオでの研修は、

6日に渡るエネルギーワークの講義。

研修終了後は、ボルネオ滞在も残すところ2日。

 

ボルネオはガラパゴスに匹敵するくらい、

動植物が独自の進化を遂げた

界最古の熱帯雨林ということで、

オランウータンを観る森林クルーズを始めとして

体験したいものは沢山あったのですが、

 

2日間とも、研修参加者と一緒に

ボルネオの自然を満喫するツアーへ行きました。

 

案内をしてくれたのは、中華系マレー人のガイドさん。

知識がとても豊富で、日本語もペラペラです。

ボルネオの歴史やら植物の名前や効能など、

広い範囲の情報を細かく教えてくれました。

 

今回は、そのガイドさんが教えてくれた

植物に関する情報を中心に、

詳しくご紹介して行きます!

…いつもにも増して、長い記事です~!

 

 

自然ツアーの初日は、

キナバル山方面へ。

4000メートル級のキナバルは、

東南アジアで最高峰です。

キナバル山 MtKinabalu_view_from_kundasan-CC BY-SA 3.0

 

ボルネオ滞在中、

拠点にしていたのは州都のコタキナバルでした。

ここはイギリスの入植で早くから開けた所で、

生活するのに何ら不便を感じる事のない

大きくてよく整備された都市です。

 

コタキナバルの名はキナバル山に由来していて、

「キナバルのある街」という意味。

 

そして、「キナバル」は

「おじさん(たぶん、おじいさんが正解かと。)の山」

を意味しており、

 

キナバル山には亡くなった人の魂が登って行くという、

かつてあった信仰を反映しているそうです。

 

この信仰から、死の床に伏している人は

爪を切らずに伸ばす風習もあったとか。

キナバル山は険しい山なので、

山をよじ登りやすいようにという配慮なのだそうです。

 

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図引用:Wikimedia Commons “Summit_of_Mount_Kinabalu” public domain

 

キナバル山は死を象徴する聖なる山。

地元の先住部族にとっては

生きて立ち入る山ではありませんでした。

 

初めて人が入山したのは19世紀、

ボルネオ島の北端に位置するブルネイ王国を足掛かりに、

コタキナバルのあるサバ州へと入植して来た

イギリス人たちでした。

 

ちなみに、ボルネオには多くの先住部族があり、

キナバル地域はカダザン、ドゥスンという

山岳民族が主流です。

 

かつて首狩り族と言われた部族もいます。

彼らはイバン族と言い、

サバ州の隣のサラワク州にいるのですが、

なんと州の全人口の30%がイバン族だそう!

 

結婚を控えた花婿が、

闘いに勝って敵の首を手に入れ、

結納として義父に渡すのだそうです。

そうして初めて一人前の男として認められる、

という文化だったようです。

 

 

 

ツアーで最初に立ち寄ったのは、

現地の人が日常的に使う吊り橋。

 

普通は観光客が来ることもなく、

壊れている箇所も補修されずにそのまま。

生活感が滲み出ています。

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現地の人はバイクで通っちゃっているし、

そこそこしっかりしている様に

写真では見えると思うんですけど、

 

実際は足場の板が所々たわんでいて

意外に危険。

 

うっかり板の端を踏み込むと

向こうの端に乗っていた人が持ち上がって、

慌てたりして。

DSC_0002_19あはは、ごめんなさ~い!

 

そんなトラップに足を突っ込むと

吊り橋全部の揺れがいよいよ増して、

自分の足元もヨレヨレ、オヨヨ、となります。

 

うは~、楽しい~!

 

こういう整備されていない場所って

冒険心をくすぐられるみていで、

妙に楽しかったりするんですよねぇ~!

 

キャーキャー騒ぎながら

無事に吊り橋を渡り切ると、

農家の庭先らしきところに出ました。

 

道端や庭に何気なく植わっている木々には、

実がたわわに生っています。

パパイヤにグアバ。

タピオカの木も有ります。

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う~ん。

栽培している訳でもなさそうな、

勝手に自生してますみたいな顔をして、

こんな風に普通に生えている植物が

沢山実をつけている姿って、日本で見る事あったかな?

 

本来は、人の管理を受けなくたって

芽吹いて成長し、実を付ける。

それが植物にとっては当たり前のことなのに、

 

そこで「凄いなぁ~」と感心してしまうのは、

自分のいる環境がそれだけ

自然と乖離しているってことなのでしょうねぇ。

 

 

 

さて、この先は植物のオンパレードですヨ。

 

まずは南国らしい巨大さの、

人の背丈ほどもあるサトイモ科のクワズイモ。

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サトイモとよく似ているのですが、

間違えて茎を食べると中毒するそうです。

 

シュウ酸カルシウムを含む植物なのですが、

これは皮膚粘膜に付着すると刺激作用があるそうで、

組織を切ると出てくる汁にも

直接触れない方が良いとのこと。

 

葉っぱを傘代わりにしたい!

なんて思いましたが、

かぶれちゃいそうですね~。

(参照:Wikipedia「クワズイモ」)

 

 

 

 

「この植物は、虫に刺された時のかゆみ止めに使います。」

と言うガイドさんの先に咲いていたのは、

ピンクやオレンジなどの明るい色彩の混ざった

可愛らしい小花が集まっているランタナ。

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花屋さんでも、よく見かける植物です。

 

説明を聞いたそばから蚊に食われたので、

早速実践してみました。

 

葉は潰すと、ミントの様な清涼な芳香があります。

汁を塗ると、かゆみは確かにすぐに治まりましたよ!

 

 

 

 

キナバル山に向かう道すがらには、

山岳民族の営むマーケットがあります。

 

マーケットの一角には

向かいの山を望むビューポイントがあり、

そこに黄色い大きな花を沢山つけた木があります。

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木から垂れ下がる様に咲いている

エンジェルトランペット。

見た目の華やかさと呼び名の可愛らしさとは裏腹に

一種の麻薬の様な作用があるそうで。

 

彼らはキダチチョウセンアサガオ属で、

複数の毒性成分を特に根っこに含むそうです。

中でも、スコポラミンと言う成分は、

自白剤(自由意思を奪う作用)にもなるとか。

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マーケットでは、

山岳民族の採取したナッツや蜂蜜、

様々な珍しい果物を売っています。

 

まるで大きなイガグリのように

トゲトゲの表皮で覆われているのは、タラップ。

棘は固くないので、触っても痛くはありません。

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厚い皮を剥くと、トウモロコシのように

芯のまわりに乳白色の実がぎっしり並んでいます。

 

トウモロコシとの違いは、

一つ一つの実に大きな種がある事。

ジャックフルーツという果物もあるんですが、

それと形や構造がよく似ています。

 

現地のおばちゃんは、逞しい手でワシワシと

苦も無くタラップの皮を剥いて行きます。

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ところが、よく見て頂くと分かると思うのですが、

皮と芯は強情な線維でつながっていて、

そう簡単には実が露出しないように厳重に守られています。

剥くのには、力とコツが必要です。

 

おばちゃんの選んでくれたタラップが

しっかり熟していたせいもあるのか、

触感はとてもクリーミーで、

香りも良く強い甘みがありました。

是非、皆さんにも食べてみて欲しい果物です!

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お次の果物は、

「釈迦の頭」。

DSC_0002_25思わず拝んでみたりして…。

 

凸凹の形がその名の由来なんですけど、

どうでしょう…、

お釈迦様っぽいです?

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マレーシア語での呼び名は、「ノナ」。

バンレイシ科バンレイシ属。

 

英名はカスタードアップルと言い、

まさしくカスタードクリームのような

とろりとした食感があります。

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これも、文句なく美味しい果物でオススメです!

それにしてもあの独特な食感。

…そうだ、

こんにゃくゼリーに似てる!(と思う!)

 

表皮と果肉の間の部分は最も香りが強く、

西洋ナシのような風味と

シャリシャリした食感があります。

果肉の中に、梨と同じ石細胞を持っているそうです。

(参照:Wikipedia「バンレイシ」)

 

 

 

こちらは、パッと見てギョッとする果物(;・∀・)

その名も、スネークフルーツ。

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見た目だけでなく、

皮の感触も蛇に近いんじゃないかなぁ。

 

ヤシ科、サラカヤシの果実。

皮は薄くて、鱗状になっています。

鱗に沿ってペリペリと剥がれる様子は、

脱皮した蛇皮そのもの。

 

食感はユリ根に似ていたと思うんですが、

味はイマイチだったので記憶に残らず。

…ん?ゲンキン?(^▽^;)

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マーケットを出発して山道を更に奥へ。

着いた先は、キナバル山の麓の国立公園

 

公園内をゆっくりと散策しながら、

植物を丹念に観察して行きます。

 

 

 

こちらは、アリノス(蟻の巣)シダ。

本当に蟻の巣なんだけど、植物なんです。

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ウラボシ科レカノプテリス属。

太い根茎を木に這わせて土台とし、

木に着生するシダ植物です。

 

根茎の中がトンネル状になっており、

それがアリにとっては魅力的な家になります。

アリとの共存に特化して進化した植物です。

 

 

 

 

おなじみのラタンは、

自然の中ではこんな姿。

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表面に大きく痛そうな棘がびっしり生えていて、

なかなかの迫力。

 

ツル性のラタンは、

この棘を使って他の木をよじ登って行くんだそうです。

登られる方は、たまったもんじゃありませんね~(^▽^;)

 

植物分類は、ヤシ科トウ(籐)連。

ラタンと言うのは、マレー語由来の呼び名。

(参照:Wikipedia「トウ」)

 

 

 

 

ラタンが棘でのぼる戦略なら、

こちらは、相手をすべらせる戦略で

生き残りを図るトリスタニア。

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つるりとした裸の木皮が、

他の植物の着生やツルの巻き付きを防ぎます。

 

フトモモ科。

ティートゥリーやユーカリも、同じフトモモ科です。

 

ツルっとしている上に硬質で耐久性が高いので、

ウッドデッキを始めとする材木として使われます。

 

 

 

 

お次は、

民間伝承的なエピソードのある植物で、

妊娠中の霊が住んでいると言われる

オオタニワタリ。

 

面白い信仰のあるこの植物は、

出産の痛みを鎮めたり、

ココナッツ油と混ぜて毛生え薬にも用いるそう。

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上の写真では、木の幹の中央に

まるで小屋がくっついている様な形になっています。

 

このように、

木の幹や高い枝の上に生えている姿をよく見たので、

他の木から養分を吸い上げて

寄生している植物なのかと思いました。

でも、そうではないんですね。

 

落葉を集めて根元に腐植塊を作り、

そこに多量の根の塊を形成して

着生するのだそうです。

(参照:Wikipedia「着生植物」)

 

つまり、根っこに栄養を集めて、

それをいわば腐葉土の大きな塊に育てる訳です。

自力で。

 

そして、そこから更に

大きく豊かに葉を伸ばして行きます。

 

う~ん、何と

自給力と生産力の高い植物なんだ~!(;・∀・)

 

この姿からは、確かに

胎児のいる妊婦さんのイメージや、

髪の毛をふさふさ生やす力を持った

力強い毛根や頭皮のイメージを、

見出すことが出来ますよね。

 

 

こうした例を見てみると、

民間の信仰や伝承も、

自然への細やかな観察に基づいているものが

実は多いのかも知れませんよね。

 

 

 

さて。

次は食べられる植物、

メディニラ・スペキオサ。

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ノボタン科で、和名は、珊瑚野牡丹。

赤紫になるまで熟した美しい実は、

食べる事が出来ます。

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森の中で見つけた実を食べられるかどうか、

それを調べる方法と順番を、

ガイドさんが教えてくれました。

 

①見た目:毛や棘などが生えていたらNG。

②匂い:変な匂いのものはダメ。

③汁を唇に少しつけてみる。毒性があれば腫れる。

④ほんの少しだけ口に入れて見て、2時間ほど胃腸の反応を待つ。

 

…やっぱり、最後は食べて確かめるのか~!

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ボルネオは、

特殊な動植物の進化をしてきた島。

植物には固有種が多くあります。

 

キナバルバルサムはキナバル固有の花。

その形状からミッキーマウスとも呼ばれます。

(写真がボケててごめんなさい~。)

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種類としては、鳳仙花。

正確には、アフリカホウセンカ(インパチェンス)の

一種だろうと思います。

 

日本でよく知られている鳳仙花は

すぼんだ横向きの形をしており、

これは受粉してくれる虫が

主にハナバチだからで、

 

キナバルバルサムやインパチェンスのように

上向きで咲く種類は

蝶の受粉に適した形に進化したのでは、

と考えられているようです。

(参照:Wikipedia「ホウセンカ」)

 

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可愛いものが大好きな女性が喜びそうな

リパリス。

人の形をしているランの花で、

別名、森の妖精です。

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写真では小さくて見にくいですが、

ちょうど心臓の所に花芯があって、

裾の広がるスカートをはいているみたい。

可愛いですね~(*’▽’)

 

 

ラン科リパリス属。

他にも色々な姿のものがあるようですが、

リパリス・ブータネンシス(竹蕙蘭/ちけいらん)と言うのが

このオレンジ妖精さんに一番似ているみたいですヨ。

 

 

 

これは、熱さましに用いる葉。

葉の表側、緑色の方を額に貼るのだそう。

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額に触れる側(葉の表)と、熱が放散される側(葉の裏)の

色が違う所が、

熱を吸って放出する作用と繋がっている感じがしますね~。

残念ながら、名前は不明。

 

 

 

ところで、オランウータンの主食って、

皆さんはご存知でしたか?

実はイチジクなんですよ~。

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イチジクには種類が数十あり、

上の写真では、実はわずかに2センチほどの大きさ。

木の根元に塊になって生っているのもあれば、

地面を這うツルに所々実がついているものもあります。

 

中には太いツル性で

絞め殺しのイチジクなんて呼ばれるものも。

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動物(主に鳥。恐らくはサルやリスなども。)が食べたイチジクの種が

他の木や石の上に残り、

そこから発芽して成長した太いツルが

木や石に巻き付きながら地面に降りて来ます。

 

ツルは人間が足をかけて登っても

ビクともしないくらい丈夫で、

その強い力でもって締め付けられた木は

80年くらいすると枯れてしまうそう。

 

さぞかし、苦しいだろうな~(;・∀・)

正真正銘、絞め殺すほどの力持ちなわけですね。

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↑ これはイチジクのツルをつかまって、

木を登ろうと奮闘中のワタクシ(;^ω^)

 

 

 

ロウソクのように、火の点る植物があります。

ケロシンツリー。

別名はそのものズバリで、

オイルナッツまたは灯油の木とも。

 

この実はオイルをたっぷり含んでおり、

酩酊するような強い香りがあります。

 

オイルには石油の分留成分と同じケロシンが含まれます。

本当に火が点るんだよ、とガイドさんの実演。

 

実に傷をつけて、

出て来たオイルに火を近づけると、

ほら! ロウソクみたい!

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日本でも目にする事のあるトクサ。

これ、筋肉痛に効くそうなんです!

 

肝心なところがボケてますけど、

写真の中央の棒のようなのがトクサ。

等間隔に節があります。

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節はポンっという感触で抜け、

抜いた後に嵌める事も出来ます。

 

イメージ的に関節と重なる構造。

筋肉痛に効くとされるのは

そのせいかなぁと思うのですが、

どうでしょうか?

 

 

 

 

ラフィング・オーキド。

花の中心にある花弁が、

中心窩へ向かってパタンと傾く仕掛けを持っている、

美しく面白い植物。

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その仕掛けに虫が乗ると、

虫は花の中に滑り落ち、

必然的に花粉が身体に付くようになっています。

 

受粉のチャンスを逃さぬように

専用の装置を備えた、頭脳派です。

 

花を揺らすと対虫用の装置がチロチロと動いて、

笑っている様に見えます。

その姿から、ラフィング・オーキドと呼ばれます。

 

ラン科の花粉は、

花粉塊と言って塊になっており、

その表面には粘着性を持つものも多くあります。

 

粘着質の花粉塊は

濡れたようにキラキラ光っていて、

人間でも妙に目を奪われました。

 

色と言い姿と言い、

この花にはどこか妖艶な感じが漂っていたのですが、

蕾を見てみると

何となく男性の生殖器にも似ている様な…。

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ランは着生植物で、

(寄生植物は他の植物の栄養を吸いますが、着生植物は吸いません。)

木の樹皮の上に根を張り付かせる形のものが多いそうです。

 

これは先述した、

アリノスシダと同じ形態での着生ですよね。

 

他には、樹上に厚く成長した苔の中に

根を下ろして生活する形態のランもいて、

この場合は根を他の木の表面に這わせることはしません。

(参照:Wikipedia「オーキッド」)

 

こちらのタイプは、

オオタニワタリと同じです。

ただし、オオタニワタリのように

自分で栄養分の調達はしないんですね。

 

 

ラン科の植物、アリノスシダ、オオタニワタリ。

他の木を生活のための土台として、

その表層に住み着いている彼らや、

 

他の木を傷つけてでも、

目指す場に向けて伸びて行く

イチジクやラタン。

 

あるいは、他の植物からの攻撃を

自虐的とも取れる方法でかわすトリスタニア。

 

彼らを見ていると、

南国における植物同士の関わりのダイナミックさや、

必要に応じて自分の姿や形、生きるスタイルと言った

生命活動の大きな枠組みを、

いかに独特で自由なやり方で

変容させることを選んでいることか。

 

その柔軟で囚われのない生き方に、思わず感じ入ります。

 

 

 

先ほど、樹上に着生するランの話をしましたが、

こちらは大地に根を下ろすスリッパラン。

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地面で生活するのはランでは少数派だそうで、

地生蘭、半着生蘭と呼ばれます。

 

スリッパランはアツモリソウ属の洋ラン。

正式名はパフィオ・ペディルムで、

女神のスリッパを意味します。

 

スリッパの部分は、花弁が変化したもの。

食虫植物ではありませんよ~。

 

 

 

 

観葉植物としてよく目にするポトス。

葉っぱだけの姿を見慣れていますが、

実はちゃんと花も咲くんですね~!

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ポトスはサトイモ科。

写真では花は終わりに差し掛かって茶色くなっていますが、

柑橘類に明るい甘さを足したような

心地よい香りがありました。

 

花びらに見えている外側の大きな部分は苞(ほう)と言い、

蕾を覆っていた葉が、苞へ変化して行きます。

サトイモ科の場合は炎の様な形をしているので、

仏炎苞と呼ぶそうです。

 

では、実際の花の部分は?と言うと、

中央の白い軸です。

 

花軸と呼ばれ、

表面に小さな花が密集しています。

 

軸は厚い肉質で、

その表面一面に花が並んで付く(花序)状態を

肉穂花序(にくすいかじょ)と言います。

 

写真は花軸だけ残った状態ですが、

まるで幾何学模様のように

六角形の小さな花が並んでいます。

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植物のお話は、これでおしまい!

大変長い文章、

最後までお付き合い下さってありがとうございました~!(^O^)

 

自然ツアーの2日目は滝に行ったので、

あとは文章なしの

美しい自然の写真をお楽しみください!

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裏見の滝、マフア滝。

 

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マフア滝に、美しい青い光が翔ぶ。

ひょっとして、滝の精霊かなぁ~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小さな生命の優美さ~5月と6月の営業予定

 

初夏の様な、

まぶしい陽射しの陽が続いていますね~!

 

それもそのはず、

もうすぐニ十四節気では立夏。

蛙が鳴き始めるのを兆しとして、

夏が立ち(=始まり)ます。

 

引用:wikimedia commons "Amphibia_8016420"  (CC 2.5)

引用:wikimedia commons “Amphibia_8016420” (CC 2.5)

 

立夏は5月5日~7日の間に来るようですが、

国立天文台によれば

今年は5月6日の4時53分だそうですヨ。

http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2015/rekiyou152.html

二十四節気に詳細な時刻があったとは、

初めて知りました!

 

 

蛙と言えば…

もう何年も前の思い出があります。

友人と甲賀・伊賀に遊びに行った時の事でした。

 

当時はまだ馬乗りを仕事にしていて、

流鏑馬などの、馬を使っての演武なども

仕事の一環としてやる機会がありました。

どうやったら面白く見せられるかと言う勉強も兼ねて

遊びに行ったんじゃなかったかなぁと思います。

 

あれは甲賀の忍術村だったでしょうか、

見学しに行った際に、

地面で凍えているアマガエルが

たまたま目に留まりました。

 

まだ冬とは言え、

春のような暖かさの日もあったからなのでしょう、

 

小さく美しい緑のカエルは

間違えて冬眠から出て来てしまったようで、

寒さで凍えて身動きが出来ない、

といった風情でした。

 

気の毒に思ったので

手のひらにすくい上げて、

どうしてあげたら良いものかと思案しました。

 

手が温かく感じたせいなのでしょうね、

ほどなくして手の上で

ほ~っとアマガエルが脱力して

緊張が解けた様な感じがありました。

見ると、そのまま眠ってしまいそうな雰囲気。

 

その姿が何とも言えずまぁ~可愛らしくてDSC_0002_9

本当はそのまま

寝かせておいてあげたかったんですけれど。

 

安全に連れて帰る方法も思い付かず、

(なんせ小さいので、うっかり潰してしまいそう!)

ならば外気に長時間さらさない内にと、

出来るだけ早く

土の中に戻してあげる事にしました。

 

ちょうど、歩いていた道の横の土壁に

程よく小さな横穴を発見。

そっとカエルを置くと、

木の葉で入口を塞いで来ました。

 

木の葉程度で、

上手く冬眠に戻って

寒さを凌げるかどうか…。

 

死んじゃうかも知れないねぇと友人と話しつつ、

手の中でほっとしていたカエルを

置いて来る時の気持ちは、

何とも言えないものがありましたねぇぇ。

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…あらら、

初夏には似合わない

えらくしんみりした話になってしまいました。

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でも、手の上でほっとしていた感触は

 

得体の知れない大きな生き物(人間)にも

身を委ねられてしまう様な、

生き物が「自然」に対して

根本的に持っている信頼感のように感じて、

 

小さいけれどちゃんと生きているんだなぁ

という実感がありました。

 

その実感が何だかすごく嬉しくて、

今でも鮮明に覚えている

カエルとの大切な思い出です。

 

あ、ちなみに。

私が触れるのはアマガエルだけですヨ~(^▽^;)

 

 

さてさて!

すでにゴールデンウイークが始まっていますが、

5月と6月の営業についてお知らせ致しますね!

 

6月は、1週間ほど研修で営業がお休みとなりますので、

皆様になるべくご迷惑をおかけしない様に

早目に予定をお伝えさせて下さいね。

 

 

<ゴールデンウイーク期間>

neMu no ki の営業は、

祝祭日には関わりなく行っています。

 

ですので、水・日の定休日はそのまま、

それ以外の曜日は

祝日になっている日も営業いたします。

 

 

<5月>

通常通りの営業です。

定休日は毎週水曜・日曜

営業時間は11時~20時

ご予約の最終受付は17:30とさせて頂いております。

 

 

<6月>

札幌への研修の都合により、

6月6日(土)~13日(土)まで

臨時でお休みとさせて頂きます。

 

この代替として、

14日(日)は営業いたします。

 

水・日曜日は通常は定休日としていますが、

6月はご希望がある際には

ご予約をお受け致しておりますので、

どうぞ遠慮なくお問合せくださいね!

 

 

日本の野の花~ヒトリシズカ

 

 

そこかしこで、春の花が

満面の笑顔を見せながら咲き始めましたね~!

 

歩いていると、色んな表情の花に出会うのが楽しくて、

少し歩いては写真を撮り、

また歩いては写真を撮り。

 

なので今回は、

自然の中で目に留まった花の写真をアップします!

 

とか言って、

ここの所、梅の花やら桜の花やら、

自然の花の姿ばかりをブログに載せてる気もしますが~。

 

…いえね(*^^)

つい先ごろ、通信料を節約しようと思いまして、

長年利用していた携帯会社をエイヤっと乗り換えまして。

で、その際に携帯をiPhon6にしたのです。

(意外とミーハーって?えへへ、まぁ…(;^ω^)

でもね、お得だったのですよ~。)

 

通信速度の速さだとかシステム的なことは

凄さが良く分からないんですけど、

 

写真が本当~にきれいに撮れるので、感動です!

ついつい、撮るのが楽しくて、

色々写しまくっているのです!

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そんなこんなで、

外を歩いていると良い被写体が沢山あり過ぎて、

遅々として前に進まないのでありますが…。

 

 

ほら~!

補色にあるオレンジと青のコントラストが美しい

街路樹の下のオオイヌノフグリとキンセンカ。

 

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こちらは菜の花。

う~ん、陽の光を一身に浴びて、

黄色が何とも鮮やか✨

左上の方に、花弁にまざって黒く映っているのは、

蜜を一生懸命吸っていた虫のおしり。

 

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葉っぱだって、

大きく開こうとし始める姿は十分に魅力的です。

 

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うちの庭にも居ましたよ~!

じゃ~ん。

 

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これね、ちょっとタワシみたいでしょ?

ところがどっこい、

「一人静」っていう優美な名がついているんですヨ。

 

こっそり見えにくい場所に咲いているから、

とか言う事ではなくて、

静御前の舞い姿になぞらえての名前なんですよ~。

ステキでしょ~(*’▽’)

 

蕾が開き始めたのは、1週間ほど前。

イガイガの葉っぱからツンツン頭が

のんびりと伸びをしながら出て来てる感じでしょうか。

何とも言えず可愛らしいですよね~。

 

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本当は、摘んで来て

neMu no ki に飾りたいと思ったんですけど、

写真を撮っていたら情が移っちゃいまして。

摘むことは出来ず…。

なので、せめてここで皆様に見て頂けたら嬉しいなと!

(と言いつつ、結局、翌日摘んじゃってたりして…(;^ω^))

 

せっかくなので、

一人静の植物としての情報にも少し触れますね。

 

センリョウ科のチャラン属。

チャランは、茶蘭と書くそうです。

(以下、イー薬草・ドット・コムを参照。)

 

タワシのような形の、

白い針状の部分が花びらだと思うでしょ?

私はそう思ってました!

ところがあれ、実は雄しべだそうなんです。

 

一つの大きな(と言っても、小指の先端位ですが)花に見えるのは、

小さな花の集合した姿。

一つ一つの花は、3つの白い雄しべと

その根元にある緑の雌しべから成っていて、

花びらとガクはないんです。

(こういう形態の花を、裸花と呼ぶそうです。)

 

確かに、花が終わりに近づくと、

白い糸状の花びら(←しつこいですが、本当は雄しべ。)が

決まったように3本ずつまとまって落ちて来るので

何でだろう?と思っていたんですよネ。

なるほどなぁ~。

 

新芽や若葉は、山菜として食べられるそうです。

また、血行改善や利尿作用などの薬理効果があり、

全草を乾燥させて煎じたお茶は

神経痛やリウマチ、痛風などを改善するとして

中国で昔から飲まれているとか。

 

葉は少しごわごわとした感触ですが光沢があり、

茎は水分をたっぷり含んでいます。

そのせいか、摘んだ後の水揚げが難しく、

早朝に摘むか、茎を切った後にすぐに水につけないと、

あっという間に萎れてしまいます。

氷水につけてビックリさせると、復活したりもするそうですが(^ω^)

 

と言う事は、逆に考えれば

一人静は「水の流れ」への感受性が高いのかも知れないですね~。

自分の中の流れが繊細なバランスの上にあるから、

それが乱れると流れそのものが止まってしまう、という具合に。

 

そうした水への繊細な感受性が

血の巡りや利尿作用、リウマチや痛風など、

体内の水分の調節に作用する薬効という形になって、

私たちに恩恵を与えてくれるのかも知れないなぁなんて思います。

 

この理解が正解かどうかはともかくとして、

こんな形で、植物それぞれが帯びている性質そのものを

私たちに作用するエネルギーや力として理解し、

症状の緩和や状況の改善の為にその力を借りることは、

古来、当たり前にやって来たことなのですよね。

 

ちなみにホメオパシーやフラワーエッセンスは、

それを療法と言う形にしたものだと言えるでしょう。

 

(近縁の療法にアロマが挙げられると思いますが、

アロマテラピーは植物の性質よりも芳香を主眼とした療法です。

施術者のスタンスやアプローチの仕方によってはエネルギー的にも作用しますが、

それ以上に薬理学的と言えると思います。)

 

私たち人間も含めて、全ての生き物は

他者に働きかけて癒えるのを促したり

変容を助けたりする力を、

その存在そのものが本来持っているんですよね。

 

私たちの中にあるそうした性質であり作用であるものを、

北米の先住部族の伝統では「メディスン」と呼ぶのだそうです。

 

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くにたちの桜と、4月の営業のお知らせ。

 

気が付けば

あっという間に桜が咲き始めたと思いきや、

もうすっかり満開!

気の早い枝からは、すでに

ちらちらと花びらが舞い落ち始めていたりもします。

 

桜の一斉開花と共に、

やっと陽気も安定して来た感じがします。

夜間でも上着が必要ない位の

温かい陽気になって来ましたね~!

 

という訳で、

まずは桜の写真館。

 

くにたちが誇る、

大正初期から生きる古い桜たちの

見事な咲きっぷりをとくとご覧ください~。

 

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上の写真は、ちょうど1週間前のもの。

くにたちの駅前で、

一番最初に花を付ける桜の夜の姿。

 

はい、月夜でありました。

う~ん、何と美しい…。

 

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↓ 下の2枚は先週の日曜日の写真。

撮ったのはは夕方の5時~6時ころだったかなぁ。

上の写真もそうなんですけど、

陽が完全に傾く前の時間帯は

空が美しく映るみたいです。

 

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↓ 桜の背景に見える赤い光は、

くにたちのauショップ。

背景も、写真の雰囲気を決定づける

大事な要素なんだなぁと思った一枚。

 

auが好きかどうかは置いておいて、

良い光の演出です!

良い脇役がいてこその主役なんですね。

 

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↓ これは、月曜日。

一橋大学の前には、見事な八重の枝垂桜があるんです。

施術を受けに来た母を見送りがてら、

一緒に花見をして来ました(^^)

 

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↓ こちらは、一昨日の夜の写真。

題して「未知との遭遇」。

…宇宙っぽくありません?ヽ(^。^)ノ

 

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↓ 最後は、今朝の写真。

花曇り気味の青空の日、満開の桜を見るために

道の両側はまぁ人がい~っぱい歩いていて

賑やかだったんですよ~!

 

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桜の移り変わりを軸にして見ていると、

満開へ近づくにつれて、

街の空気がどんどん変わって行くのにも気付きます。

 

まずは、蕾が開花した時。

うつむきがちに歩いていた街の人達の

顔が上がり始めます。

 

3分咲きに見える頃には

ほぼ全ての木に花が付き始めて、

分厚い上着を着ている人を見なくなって来ました。

 

急に初夏のような暖かさの日があり、

5分から8分へと一日で一気に開花。

空気が一遍に華やぎます。

行き交う人たちの、顔がほころんでいます。

 

そして、満開。

くにたち駅の改札を出て満開の桜を見た時、

ぶわ~っと上に上がっていく様な

勢いのある開放的なエネルギーの感覚にびっくりしました。

昨日までとは打って変わっての、明らかな「春」。

 

道行く人たちの様子もガラリと変わり、

春の装いで表情も明るく、

楽しげな話し声や笑い声が聞こえます。

 

 

2月末にボルネオから帰ってきた際、

日本の景色が寂しく色褪せて見え、

街がひっそりと息を潜めているいる様な感じを受けて

物悲しい気持ちになったんですけれど、

 

その冬の街が、桜たちの力で

一気に色を取り戻したんだなぁと思います。

 

 

で、ふと思ったんですが。

私たちは、わずか1週間で冬から一気に春へと飛躍して、

見事に明るさや軽やかさを取り戻した訳です。

 

これは、実際にかなりの勢いの「飛躍」です。

これを乗り越えるには、身体の内部ではそれに先行して

春に適応するための変化が粛々と進んで来ていたはずです。

 

花粉症の人達は(私もです~。)

2月の半ば頃から症状が徐々に本格化して来て

1か月なり2か月なりと厳しい時期を送ることになりますが、

 

花粉症も、そうした春に適応するための

身体の準備運動の一つなんじゃないかなぁと思うんです。

冬の間にひっそりと静まり返っていた体内に、

少し手荒でうれしくない方法ではあるけれど、

流れの勢いと活力を取り戻して行こうと

しているんじゃないのかなぁと。

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長くなりました!

4月の営業のお知らせです!

 

4月は通常通りの営業になります。

臨時のお休みなどの予定は

今現在のところありません。

 

 定休日は祝祭日にかかわらず毎週水・日

営業時間は11時~20時まで、

最終受付時間は17時30分になります。

(ご事情がある方の場合には、18時までお受けしています。

その際には、遠慮なくご相談下さい。)

 

まだ春に適応できてないという方も、

春らしくもっともっと活動的になりたいという方も、

是非、身体のバランスを整えにいらして下さいね~!

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梅の花と、3月の営業予定

 

毎度毎度ではありますが、

大変遅くなりました~!

3月の営業のお知らせをお伝え致しますね!

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と、その前に。

毎年恒例になって来ていますが、

今年も谷保天満宮に梅を観に行きました。

梅園の規模は小さいですけど

ちょうど8分咲きといった所で、

みんな良い顔をして咲いていましたよ~。

 

 

という訳で、梅の花写真館。

撮って来た写真を、一挙に

(って、本当はまだまだあるんですけど!)

お見せ致します~!

 

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そうそう。

今までは花の写真を撮っていても

その「種」の雰囲気を撮る、と言う感覚だったんです。

例えば、梅なら梅という種として見ているというか。

 

 

でも今回は、梅を撮っている内に

小さな花の一つ一つが

違う表情をしてるんだなぁ~なんてふと思いまして。

そうしたら写真も自然と、

一つ一つの花を捉える様な感じになっている気がするんですよね。

 

 

そう考えると、

観に行ったその時に咲いていてくれている花とは、

一期一会の出会いなんですね。

毎年同じ様に咲いているように見えるけれど、

花の一つ一つに視点を移していくと

いつも違った花たちと出会っている訳です。

 

 

開き切って少し茶が挿し始めているもの、

やっと蕾が開き始めて、いよいよここからが見せ場ですよ~!

という気合が感じられるもの。

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上から出て来た蕾に押され気味のもの、

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仲良くタイミングを合わせたように

塊になって咲いているもの達。

 

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露を含んで、何となぁく

色気のあるのもいたりして。

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こうやって会いに行った時に、

嬉しそうに咲いている花たちが居てくれるのは

何とも幸せな事なんだなぁ、なんて思ったりして。

 

 

こんな事に気づいたのも、

ボルネオに行って来て、自然との関係性が少し

深まったお陰かも知れません(*^^)v

ちなみに施術も、変化しつつあったりします~。

 

 

さぁて!

それでは3月の営業予定をお知らせしますね!

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3月は、臨時のお休みが

21日(土)と27日(金)にあります。

その代替として、22日(日)と、29日(日)

ご希望があれば開院いたします。

平日に時間を取るのが難しい方は、

この機会に遠慮なくご相談くださいね。

 

 

それ以外の日は、通常通りの営業です。

祝祭日に関わりなく毎週水・日曜日が定休日

営業時間は11時~20時までとなります。

最終の予約受付は、17:30とさせて頂いております。

(ご事情がある場合には、18時まで対応致します。)

 

 

ボルネオ、小さな冒険譚。ーボルネオ報告①(全4編)

 

コタキナバルのにぎやかな中心通り、Gaya Street.

(毎週日曜日に、サンデーマーケットが開かれる事で有名です。)

そこから少し山側に行った所に、

ホテル・ドリームテルがある。

 

ホテルの裏山には、

コタキナバルを一望できる展望台へと続く

舗道が走る。

 

前日は、その道を辿って早朝散歩へ行った。

道沿いには、赤道直下ならではの

鮮やかだったり巨大だったりする植物が

普通な顔をして生えている。

 

花の形状や色もさることながら、

アリの顎が見事に強そう。 ↓

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下の写真はクワズイモ。

左の女性の身長は180センチ近く。

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こちらは、山裾にそびえ立つ巨木。

一本で立派なジャングル。

 

下の写真は、

展望台の辺りから見たコタキナバル方面。

入江の向こうには、今も残る

フィリピン系部族の水上集落が見える。

 

豊かな自然や文化を保持しながら、

一方で都市化も進んでいる。

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この日は、一人で散歩へ。

昨日通った展望台へ向かう道の途中に、

山の上へと続く古びた赤い手すりの階段があるのが、

目に飛び込んでくる。

 

一見薄暗く、踏み込むのをためらう雰囲気。

でも、何となく気になる。

冒険心をくすぐられる。

 

昨日の散歩では、今回のボルネオ行の目的である

研修に一緒に参加している友人と通りかかったが、

嫌な感じがする道だからと

のぼらずじまいだった。

 

どうしようかと考えていると、

現地の青年たちが音楽を聴きながら下って来るのに

ちょうど出会った。

彼らのリラックスした様子を見ると、

どうやら危険な道ではないらしい。

 

この道はどこへ行くの?

と聞くと、イスタナへ続く道だという。

ありがとう、と言って階段を上り始める。

(この記事を書く為に調べていて知ったのだが、

イスタナとはマレー語で宮殿を意味する言葉だそう。

かつて、宮殿のある地域だったのだろうか。)

 

手入れの施されていない荒れた道で、

頻繁に人が往来している訳ではなさそうだ。

曲がりなりにも、街灯は立っている。

 

 

 

この道が怖いと感じるのは、

機械のモーターの様な、甲高く奇妙な音が

絶え間なくしているせいもあるだろう。

耳慣れない不思議な、不気味にも感じる音。

 

機械なのか、それとも鳥なのか。

正体を確かめようと上を見ながら歩く。

 

音に近づいていくと、

ぱたりとやむ。

そちらの方を見ても、何の姿もない。

 

こちらが立ち止ると、

姿は見えないまま

また鳴り出す。

 

しばらくじっとして、耳を澄ます。

あれ~?この感じ…。

 

同じ調子の

気味の悪いモーター音に聞こえていたのが、

ちゃんと聞いてみれば始まりと終わりがある。

 

始まりは急で、終わりはゆっくりと尾を引き、

かすれながら止まる。

 

あぁ、やっぱり。

セミだ。

向こうにも小さく鳴いているのがいる。

鳴き交わしていたんだ。

 

(下の音声ファイルから、その時のセミの声をお聞き頂けます。

ウグイスに似た鳥や鶏などの鳴き声も。)

 

 

日本のセミとは、音色が全く違う。

もっと金属質で、生き物っぽい感じがしない。

 

生き物っぽい感じがしないって、

何でそう思うんだろう?

…ははぁ、そうか。

「ゆらぎ」が無い感じなのかも。

 

そう考えると、

日本のセミの声は、日本の文化と似ているなと思う。

地味で渋く、繊細なゆらぎがある。

 

きっと、ボルネオのセミの声が日本の森で鳴り響いていたら、

日本の文化はもっと違った色合いになっていたに違いない。

 

私達を囲んでいる様々な環境やその要素の一つ一つが

私たちの感受性を育み、文化を作っているのだなと、

しみじみ思う。

 

 

 

思ったよりも階段は短く、

すぐに上の道路に出た。

目の前には、神学校がある。

道路よりも一段低くなった土地に立つ

青と白を基調にした洋風の立派な建物だ。

 

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この道路は丘の稜線に沿って走っているのか、

道路のすぐ向こう側は谷になっている。

谷の底には、美しく赤い屋根の街並みが見える。

通りかかった現地の青年に聞くと、

リカスタウンという名前だと教えてくれた。

 

時刻は朝の7時すぎ。

ボルネオの今の時期の日の出は6時過ぎ。

6時半から7時ころまでは涼しく、

散歩するのがとても心地よい。

7時半頃からは次第に気温が高くなる。

 

朝靄にかすむ隣町の景色が、

夏の陽の光の中で幻想的に輝いて見える。

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路傍には

明るい陽射しを浴びて鮮明な色彩の花が咲き、

道の真ん中には、ヤシの実だって落ちている。

なんて実り豊かな大地なんだろう。

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マメ科の花も、

こんなにデッカイ。

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アサガオは、普通の大きさだけど。

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道路にヤシの実。

車の運転中に落ちて来たりもするの…?

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神学校の近くで出会ったテントウムシ。

これは、日本のよりも少し小振り。

背中の模様は十字架?(神学校だけに…。)

まさか※印じゃないよね…?(^▽^;)

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初めての国の知らない土地。

先に何があるか分からなかったけれど、

興味のおもむくままに行動してみた。

 

ほんの小さな冒険。

けれど、自分一人で行くことが出来た。

冒険のご褒美は、美しく平和な眺望。

 

先日の研修の中で

実はちょびっと凹んでいた自分の気持ちが、

(研修は施術の為の学びの場であると同時に

自己成長の場でもあるので、色々起きます。(^▽^;) )

急にぱかんと切り替わるように、

晴れ渡ったのを感じた。

 

 

 

 

 

 

年始のご挨拶と、1~2月の営業のお知らせ

 

ひゃぁぁ~…

すっかり松の内を過ぎまして、

遅まきのご挨拶になりました~ !

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あけましておめでとうございます!

2015年の年明けは、寒かったですね~!

皆さんは、どんな年末年始を過ごされたでしょうか?

 

 

わたくしイイジマはですね~、

元旦の早朝から五か所、初詣に行ってきました!

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…欲張り過ぎ?(^▽^;)

なんのなんの、

3日にはもう一社行ったから、計六社!

 

 

冒頭の写真は、3日に詣でた谷保天満宮の蝋梅です。

境内の南端に位置していたからでしょうか、

もうすでに満開の勢い。

 

青く抜ける様な寒空に、

ロウ細工のようなツルツルした花弁の黄色が生えて、

何と美しいこと~✨

 

美しいので、別撮りの写真も載せちゃいます!

香りがこれまた非常に素晴らしいんですけど、

こればかりはお届けできないのが残念~…。

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さてさて、初詣のお話。

 

最初に詣でたのは、産土(うぶすな)様です。

日の出の時間に合わせて行きました。

 

ところが、今年の元日は

東の稜線に沿って雲が帯のように掛かっていました。

 

残念ながら初日の出は見られずじまい。

太陽が見えたのは、だいぶ陽が高くなってからでした。

でも、空がきれい!

 

2015 日の出

 

 

私が住んでいる地域の産土様は、若宮神社です。

家族経営(たぶん)の小さなお宮さんですが、

三が日は朝早くから社務所が開いています。

 

神札とおみくじを求めると、

小袋に入れた福銭をくれました。

 

「お一つでよろしいですか?」

とニコニコしながら聞いてくれたので、

「あ!出来たら…家族の分も良いでしょうか~?」

と、ついつい甘えちゃいました。

そんな最中に、ポンポンと肩を叩く人があり…

 

「あ~!」

長年お世話になっている美容師さんでもあり

neMu no ki のクライアントさんでもあるTさんとばったり!

 

あら~、やだ~!すごい偶然!

しかも、福銭をねだっている所を見られちゃいました!

境内に響き渡る様な大きな初笑い。

 

一旦帰宅して柴又の帝釈天まで行くという彼女。

私もむこうを張って(笑)

高幡不動まで足を伸ばすことにしました。

寒風は吹いているし、朝食もまだだったんですけど!

 

 

 

浅川の川沿いを東に向かってトコトコ歩いていくと、

お不動様までは30分ほどでしょうか。

その途中に、小さな森のような、

独特な静けさを帯びた場所があるのが目に留まりました。

 

前から気になってはいたけれど、

何となく立ち寄りそびれていた所です。

特に急ぐわけでもないですし、

新しい年の始めに、何か新しい事をしてみるのも良いかも 😀

と言うわけで、そちらへ足を向けました。

 

そこは、一風変わった造りをした、

小さな神社でした。日枝神社とあります。

 

川沿いの方から近づいて行くと、

…およよ?

境内入口のすぐ向こう側に、神社本殿の背中が見えています。

 

ここは裏口?

入って大丈夫なのかなぁ?

 

地元の方がやって来ました。

観察していると、躊躇なく入って行きます。

どうやら、ここが入口で間違いない様です。

 

引き続き観察していると、

本殿の横を通り過ぎて行きました。

 

あれれ?お詣りは?

 

歩いていく先を見ると、鳥居があります。

鳥居の向こう側まで行って、

そこからUターンをして鳥居をくぐり抜け、

本殿の正面へ戻って来ます。

 

他の参拝者の方も、

やっぱり同じ流儀。

 

ははぁ~、やっぱり鳥居は先にくぐらないとね。

でも、何だか面白いなぁ~…。

 

一旦は

あたかもお社がないものとして横を通り過ぎ、

奥にある鳥居まで行ってから

わざわざ本殿の正面へ戻って来る。

 

回りくどくて、ちょっと無駄な道のりだなぁ。

でも、何ともそれが腑に落ちる感じもします。

 

え?

このオカシな行動様式の

どこが腑に落ちるかって?(^▽^;)

 

幼少の頃に読んだケルトの妖精伝説の中に、

ある場所の小さな丘の周りを決められた作法で回ると、

(左回りに3回、その後右回りに5回、みたいな感じで。)

妖精の国にたどり着くことが出来る、という記述があって、

いい歳になった今でも印象深く覚えてるんですけど、

 

何だかこの神社はそれに近い感じを受けたんですね。

お社にたどり着くまでの道のりの回りくどさで、

この空間は異界へ繋がってるんじゃないかなぁ、なんて。

 

 

 

「無駄」や「回りくどい」と言う言葉は、

効率性を土台にした日常のペースを基準としていて、

そこに合致していなかったりはみ出したりしているようなものに対して

使う表現だと思うんです。

つまり、日常の時間の枠組みから外れている

とも言え換えられるのではないでしょうか。

 

とすると、このお社の回りくどい参道は、

日常の時間の流れの外にあるわけですから、

そこを辿って行き着く先は、

変性した時空間=異次元世界というわけです。

 

 

 

そう言えば、お社が北向きに建っていたのも

珍しかったんじゃないかなぁ。

 

大抵の寺社仏閣は南向き、

あるいは東西に顔を向けていますよね。(私の思い込みでなければ(^▽^;))

そうすると、必然的に正面が陽の光に照らされます。

 

ところが、

ここではお社が太陽に背を向けているので、

本殿の正面が影になっていて、うす暗いのです。

何らかの理由はあるのでしょうが。

 

この神社に何とも言えぬ不思議な感じを受けたのは、

参道だけでなく光の作用もあったのかも知れませんねぇ。

 

日枝神社

 

 

帰り際、

本殿の真後ろにど~んと立っていた

樹齢300年の椋木(ムクノキ)にごあいさつ。

 

高さ23メートルの大木で、

お社の頭の上を軽々超えてます。

ムクノキ-2

 

幹に両手で触れて、

ムクノキさんの人となりを感じ取ってみます。

…アヤシイでしょうかねぇ?(^▽^;)

 

老齢の大木、

私の中では「ムクノキおじさん」というイメージだったので、

どっしりと落ち着いた感じがするのかと思っていました。

でも、手から伝わってくるのは意外にも、

軽やかでサバサバとした感じでした。

 

この軽やかな感じは、

「屈託のなさ」だなと思いました。

 

軽やかに屈託なく。

本当は、生きて行くのはそんな感じで良いってことなんでしょうね。

楽しげなムクノキのエネルギーに触れたら、

ふとそんな事を思いました。

 

私たち人間はどうしたって、

真面目で深刻で。

不安な方へと、つい目を向けがちですから。

 

ムクノキ-1

 

 

強い風が吹き始めた中、

ムクノキに別れを告げて、いざ、お不動様へ。

 

さっきよりも、身体が軽くなったように感じました。

 

 

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ではでは、営業のお知らせです。

 

2月は長期でお休みさせて頂きますので、

1月と一緒に早目にお知らせ致します。

 

 

▼1月

臨時休業 : 31日(土)

臨時営業 : 25日(日)

 

それ以外は通常通り、

祝祭日にかかわりなく毎週水・日がお休み

営業時間は11時~20時までとなります。

 

 

▼2月

臨時休業 : 13日(金)~23日(火)の、計11日間

臨時営業 : 未定(応相談)

 

2月はボルネオに行って参ります。

旅行じゃなくて、勉強ですよ~(^O^)

11日間の最後の二日は、ボルネオの自然を満喫して来たいと思います!

 

これだけ長い期間 neMu no ki をお休みするのは、

開院してから初めてのことです。

ご利用下さる皆さんには、ご迷惑をおかけいたします。

 

通常はお休みにしている水・日曜日ですが、

2月に関してはご要望があれば

ご予約をお受けいたしますので、

どうぞご相談くださいね!

DSC_0002_18

 

 

 

 

 

 

 

無理がないから、美しい。~12月と年末年始の営業

 

12月7日は、二十四節気の大雪(たいせつ)でした。

文字通り、そろそろ大雪が降り始め、

熊が冬眠に入ったり、鮭が川を遡上し始める頃なのだそうです。

 

 

確かに、空気には染み通る様な

冬の冷たさを感じるようになり、

街ではダウンの長いコートを着ている人を

見かけるようになりました。

 

 

そんな中ですが、

バラの花が咲いたのですヨ~!(*’▽’)

image

 

こじんまりとまとまった花の形に惹かれて

このバラの苗木を手にしたのは今年の始め、

初詣の帰り道でのこと。

 

 

それからずっと、机の上でお日様の光を浴びながら、

今回やっと3つ目の花をつけました。

 

 

このバラ、木と言うのをためらう位小さいんですけど、

自分の生きるペースをはっきりと意識している様なんです。

 

 

ツボミを付けるのは3~4ヶ月に一度。

ツボミは一度に2~3個ほど出来るのですが、

ちゃんと花が開くのは最初のツボミ一つだけ。

 

 

その様子が、まるで「一つだけね!」って

自分で決めている様なんですよね。

 

 

植物は日の光を十分に浴びて

根っこにエネルギーを蓄えます。

(光合成産物の蓄積する場所が、

実際に根っこなのです。)

 

 

その力を使って花を咲かせる訳ですが、

小さな鉢植えで根を自由に伸ばせないためなのか、

花を付ける前には黄色くなる葉が出て来ます。

 

 

さしづめ、葉に行くエネルギーを少し削って、

収支バランスを合わせるのでしょうかねぇ(^^)

無理をせず、自分の力をちゃんと推し測っている訳ですよね。

 

 

余剰のエネルギーがないから、

沢山は花を咲かせられないのかも知れませんが、

 

 

あるいは、花を一つ咲かせるという事は、

私たちの思っている以上に

エネルギーを使う事なのかも知れませんよね。

 

 

木全体がエネルギーを集中して生み出した

そのたった一つの花は、

凛とした透明感があって、小さいけれど誇らしげで。

 

 

得も言われぬ美しさの中に

匂い立つような色気があると思うのは、

私の欲目でしょうか~?(*^^)

 

 

さてさて!

早いもので、もう年末年始の営業予定を

お知らせしなくては、です~。

 

 

年末は、12月29日まで営業いたします。

通常はお休みの日曜日ですが、

年内に駆け込みで施術を受けたい!という方も

例年いらっしゃいますので、

28日もご要望があればご予約を承ります

 

 

それ以外は、12月中は通常通り、

11時~20時までの営業で、

祝祭日に関わりなく毎週水・日曜が定休日となります。

(と言いましても、飛び込みでの施術はお受けしていません。

ご予約は前日までにお願い申し上げます。)

 

 

年始は、5日の月曜日から開始致します。

 

 

新たな一年へ向けて、

気持ちを切り替えて行く大切な時期。

どうぞ、身体も忘れずにリフレッシュさせてあげてくださいね!

 

 

ご来院を心よりお待ちしています!(^o^)/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風を、飛ぶ力に変える。ー10月の営業日

 

◆ 翅の構造に見る、自然の妙技

 

もう1ヵ月も前の話ですが。

 

山道を散歩中に、美しい翅を拾いました。

陽に透かして見ると、薄いセロハンのような質感。

でもセロハンよりもずっと滑らかなのでしょう、バリバリしません。

これは、セミの翅。

付け根の方には美しい青緑の挿し色があって、

ヒグラシのものだと分かります。

image

翅には、

翅脈と呼ばれる黒い線が走り、模様を描き出します。

 

蝶では、羽化する時にこの翅脈の中に液体が流れ、

翅が広がるのを助けるそうです。

ただの黒い模様、というだけではなさそうです。

 

拾った翅をよく観ると、

翅の先端部では黒い線がとても細かく、沢山入っています。

線は、翅の縁にたいして垂直方向に並んでいます。

image

模様全体を観ると、付け根の方が目が大きく、

先端に行くほど小さくなっています。

 

蝶の場合は液体が流れる訳ですから、

翅脈は管構造です。

 

写真をご覧頂くと、一番太い翅脈は折れてしまっていますが、

折れ方を見ても管であることが分かります。

セロハンに似た透明の部分に比べると、

強度があることになります。

 

その強度のある翅脈が、先端に細かく集まっている。

縁に対して垂直ということは、

翅の下を流れる風の向きと合っているはずです。

 

ははぁ、なるほど。分かったゾ。

 

もし先端がセロハンだけなら、

風を受けた時に先端部分はバタバタと波打つはず。

風を受けて飛ぶどころか、

風の勢いで翅が撚れたり、よじれたりするでしょう。

翅の形を保つことも出来ないかも知れません。

 

人間の目からは単に黒い線にしか見えない細かい模様でも、

強度を持つ管。

 

それが先端に細かくあるなら、

翅の下を通る風を、秩序正しく翅先から抜けるように

誘導することが出来るでしょう。

 

それに加えて、

先端に行くほど模様が小さくなることで、

翅の下を通る風は先端の方に行くほど抵抗を受け、抜けにくくなります。

つまりこの模様のお陰で、風は一時、翅の下で滞留するわけです。

翅は風をはらみ、セミ自身を風に乗せることが出来ます。

 

こうして、体力を出来るだけ使わずに、

翅の構造を活かして、風を飛ぶ力に変えているのか~。

ふぅ~む(=゚ω゚) 💡

 

 

 

◆10月の営業予定

 

と、このようなセミの話、

夏の間にブログにアップせねば~と思いつつすでに9月も終わり、

あっという間の10月です!

 

ここからは、10月の営業のお知らせになります。

今月は、5月と同様に札幌へ行って勉強して参ります。

エネルギー的な手法を用いて、体表から内臓へアプローチする訓練をして来ます~。

 

その為、10月18日~23日という長丁場で

neMu no ki をお休み致します。

 

その代わりとして、通常はお休みとしている水曜日・日曜日で

臨時の営業を予定しています。

 

臨時営業日としてご予約を承るのは、

12日(日)、26日(日)、29日(水)です。

 

営業日数が少ない事もあり10月は混み始めていますので、

もし施術を受ける予定を立てていらっしゃる場合には、

なるべく早めにご連絡を頂ければ、と思います。

 

それでは、皆様のご来院をお待ちしています(^人^)

 

風を表現する植物

 

8月ももう終わりに近づいてきましたね~!

 

23日の土曜日は二十四節気の一つ「処暑」でしたが、
陽気とどまりて初めて退かむとする、とか
暑さも此処(ここ)に至れば収まる、という昔の人たちの感覚通り、

 

急に涼しくなって来たなぁ、
秋が来てるんだなぁと実感しますよね。
早くも、少し肌寒く感じるくらいです。

 

前回の「今日の花」の記事では、
「涼しさを活ける」、という題材で書いてみました。
今回は、活けてみたら涼しさと言うか爽やかさが出た感じがします。
何が爽やかさを感じさせるのか、ちょっと分析してみようと思います。

るこう草の蔓、玉すだれ (2)

一番左の白い花は、白蝶草
よそのお家の庭先や畑などに咲いているのを見て、
ずっと欲しいなぁ~と思っていたものです。
ぴんと長く伸びた茎の先に、蝶がふわりと止まっている様な、
可憐な姿の植物です。
月見草や松宵草などと同じアカバナ科。

 

 

その右側にある大振りな白い花は、タマスダレ
葉はニラに似て中空のスッとした形状をしていますが、
ヒガンバナ科の植物。

 

鮮やかな赤は、チェリーセージ、黄色い花は金水引(キンミズヒキ)。
ピンクの小さな花の集合体はシモツケ、
黒い実は白い花を咲かせる山吹。

 

穏やかな配色の中に 赤や黒の印象の強い色が挿してあると、
全体のまとまりが出やすい感じがします。

 

そして、右後ろでくるりと蔓を巻くルコウソウと、
右前にふわりと垂れたシダ類のアジアンタムの葉(下記の図)。

アジアンタム Adiantum_capillus-veneris_Moore45-public domain

Wikimediaより引用。 「Adiantum_capillus-veneris_Moore45」 パブリックドメイン

 

ルコウソウの蔓には羽の様な繊細な葉がついていますし、
アジアンタムの葉は丸みを帯び、小さくて柔らかい質感です。

 

私たちは知らず知らずのうちに、
その植物の質感や形状から
風にそよいだ時の葉の動きや葉擦れの心地よい音を思い出して、
空気の軽やかさや涼やかさを連想の内に感じ取っているのでしょうね~。

 

ちなみに、ルコウソウはヒルガオ科サツマイモ属の植物で、縷紅草と書くそう。
花は小さいアサガオの首を長くしたようなイメージで、鮮やかな赤と白の花をつけます。

The red star

Wikimedia Commonsより引用。 「Cyprus vine flower」 CC 表示 2.0 (http://www.flickr.com/photos/opyadav/ – http://www.flickr.com/photos/opyadav/195145611/)